【名探偵コナン】優しすぎる君が【赤井秀一】

優しい ページ19

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「だってみんなに顔を見せたってことはそーいうことでしょ？なんとかしないとみんな殺されちゃうよ…」


そして彼らは棒状の板を持ち上げた。


「この爆弾で‼…早く‼」


瞬間、バスの運転手がブレーキをかけた。めっちゃ痛い、頭打った。クラクラする…。


「爆発まであと30秒もないわよ‼」


ぼんやりとした頭でそれだけは聞き取れた。そして人々の喧騒。ただ私はまだ頭に酸素が回っていなかった。

足を上げて外に出ようとするが、思い通りに進まない。くそ、これじゃ死んでしまう…‼その時、私は哀ちゃんが席に座っているのを見つけてしまった。


「哀ちゃん、行くよ‼早く逃げなきゃ…」


哀ちゃんは驚いたように私を見て、手を引いた。


「あなた何をしているの⁉早く逃げなさい‼」
「哀ちゃんも行かないと‼」


哀ちゃんは返事をせずに私を外へ押し出した。そして足を止めた。よくわからないけどこのままだと危険だと私は判断して、哀ちゃんの手を掴んでバスから距離を取ろうと背を向けた時、背後でバスが爆発した。工藤くんが慌てて駆け寄ってくる。


「大丈夫か⁉Aさん、灰原‼」
「やぁやぁ工藤くん…生きてる限りは大丈夫さ」
「なんでこんな無茶した‼灰原も‼」
「えへへ…ごめんね」
「…ごめんなさい」
「2人とも説教は事情聴取の後‼とりあえず灰原は病院‼Aさんは俺と警察‼」
「はーい」


そして工藤くんは哀ちゃんに何かを耳打ちした。哀ちゃんは少しむくれて、でも何も言わずに刑事さんに抱き上げられていた。



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