想いが22つ ページ36
．
百合と夏実が話しかけてきたあと、すぐに断ってしまおうと思い、Aは舞台を降りて澤村のもとへ向かう。
『澤村先輩、少々お時間いただいてもよろしいですか？』
「ああ、構わないよ」
Aと澤村は体育館の壁に移動する．部員も気になるのか、チラチラと彼らを見ていた。
『単刀直入に申し上げます。マネージャーの件ですが、お断りさせていただきます』
「やっぱりそうか。武田先生！」
「はい！どうしましたか、澤村君」
「あの、彼女やっぱり…」
「やっぱりですか…」
澤村と武田先生にとってAの返事は予想の範疇だったようで、二人は何か考え込むようにしながら、Aを含めて話し始める。
「片桐さんは、どうしても嫌なのですか？バレー部のマネージャーは」
『はい。それに、私に固執する理由も分かりません。どうしてもマネージャーが必要ならば、私でなくてもいいはず。現に、一年生が一人体験で来てますよね？だったらなおさらです』
Aは意見を変えるつもりはなく、一歩も譲らずに尋ねる。
「片桐さんじゃないといけない理由、か…。なんかこう、上手く言えないんだけどね、一回マネージャーを引き受けてくれたときの手際の良さとか、観察力とか。手放しちゃいけない、そんな気がするんだ」
澤村はそう言うが、Aは乗り気ではない。いくら言われようとも、引き受けまいという確固たる意思は変わらなかった。
━◈━◈━◈━◈━◈━
一方、舞台の上では、Aの友達三人が話し合う彼らを見ていた。
まるで行く末がわかっているような顔をして。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七瀬月華(プロフ) - 夕陽さん» 夕陽さん、コメントありがとうございます！読者さんの意見を聞けることははじめてなので、そう言ってもらえてとても嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2022年7月14日 16時) (
レス) id: 789243bd83 (このIDを非表示/違反報告)
夕陽(プロフ) - 初コメです。めっちゃ先の展開が気になります！更新頑張ってください！応援しています！(夢主ちゃんのツンデレっぷりすんごく好き！)伊織ちゃんの、夢主ちゃんのことを考えてるからこその葛藤もいいなと思っています！長文失礼しました！ (2022年7月13日 13時) (レス) @page48 id: 1eba8c5bca (このIDを非表示/違反報告)
七瀬月華(プロフ) - みわさん» みわさん、コメントありがとうございます！楽しんでいただき、とても光栄に思います。これからもよろしくお願いいたします！ (2022年4月30日 14時) (レス) id: 789243bd83 (このIDを非表示/違反報告)
みわ - 初コメ失礼します。いつもすごく楽しませてもらっております。これからも頑張ってください。 (2022年4月30日 14時) (レス) @page1 id: 729c546e88 (このIDを非表示/違反報告)
りーにゃ(プロフ) - 七瀬月華さん» きゃー！返信ありがとうございます！こちらこそよろしくお願い致します！ (2022年1月1日 21時) (レス) id: d5a894c308 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：七瀬月華 | 作成日時：2021年11月23日 1時
