法廷に咲く狂気の青の花 【カラ松】

青い花が二十輪 ページ23

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口元が思わずにやける。
下手すればこぼれ落ちてしまいそうな内面に必死に仮面をかぶり演技する。


…大ファン？残念ながらなわけがない。

今はAに接近するための道具となってもらっているだけさ。



そのうちAの好きなもの全て、俺に塗り替えなくてはいけないからなぁッ！





｢……へへ、なんか嬉しいです。そんなに語れる人がいなかったから。｣



ああ、悪い子だなシェリー。人前でそんな可愛い笑みを見せちゃ駄目だろう？

俺だからよかったものを他の稚拙極まりない下郎共に見せてしまえば一度喰われてしまうぞ？



……まあ、俺がいる限りそんなことはさせないがな。





｢カラ松先生はコンサートとか行ったことあります？｣

｢残念ながら裁判の関係上行けてなくて毎回歯がゆい思いをするんだ…仕事仕事で大変だよ。｣

｢確かにカラ松先生お忙しそうですもんね。そんなに能力があって個人でやってるとなると相当…。｣

｢……まあ、来年までの予約はびっちりだな。俺はまったりやりたいんだがなぁ…。｣

｢それだけ能力が買われてるってことですよ。いい事じゃないですか。｣




羨望(せんぼう)の眼差しを向けられてはその目線にどくんと心臓が跳ねる。

その穢れなき瞳……エクセレントッッ！



もっと、欲しい、その褒め称える表情、けれどもほんの少しだけ混じった嫉妬の念！

素直じゃないなぁ、俺に敵対心を抱いているんだろう？そんなのシェリーの顔を見ればすぐ分かる！



ああ、早く早く早く早く早く早く早く早く…早く手に入れてやりたいッッ！


その瞳に髪に手に足にすべての器官に触れていたい！






そんなことを考えながらも適当に言葉を受け流した。






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