【リボーン】並盛に舞い降りる白雪Ⅵ (ページ16)

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標的64　死の植物－４ページ16

リボーン視点

襲い掛かって来る幹を、麗羅は倒れるようにして避けた。

次に来た幹も、最小限の動きでぎりぎり転がって避ける。

肩で息をする麗羅は、もはや立つ事すら儘ならない。

身体を動かすだけで精一杯のようだ。

そんな麗羅を無様とでも思ったのか、ナハトは仁王立ちして高笑いをした。

｢女の子が地面を転がって這い蹲って、まさに滑稽だな！
その滑稽なダンスの礼だ、特別にゴーグルのねーちゃんの疑問に答えてやるぜ。

確かにねーちゃんの言う通り、通常の状態で普通のホミカの飛沫を被った位じゃ、何の害も無ぇ。
だが、さっきのホミカは俺の死ぬ気の炎によって、急速に成長したホミカだ。
実の中にも死ぬ気の炎の特性は残っている。

それだけじゃ無い。
同じ土の栄養を他の植物と奪い合って育った薬用植物と違って、俺の手の中での純粋培養だ。
毒の濃度が桁違いなんだぜ｣

「それに、」ナハトは一度言葉を切って、手に死ぬ気の炎を灯した。

急成長した枝から逃げられず、麗羅の身体が跳ね飛ばされる。

｢疲労する程暴れたんだ、血行は良くなっているだろうな。
そして血行が良いと毒の回りが早くなる。
殺し屋なら常識だよなぁ？｣

ナハトの手から放たれた幹は麗羅の胸部に激突し、そのままドームの壁に麗羅を押し付けた。

がっくりと項垂れ、麗羅は動かなくなった。