【リボーン】並盛に舞い降りる白雪Ⅴ (ページ9)

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標的50　好きなのは誰？－１ページ9

麗羅視点

「お邪魔しまーす」一言言い、ツナ君の部屋に入った。

すると開きっぱなしの漫画や畳まれていない服を片付ける、一人の少年の姿があった。

さらさらとした黄土色の髪を持つその少年は振り返って、「おかえりツナ兄」と茶色の大きな目を嬉しそうに細めて笑った。

きらきら輝いた目で少年を見つめる獄寺君と、「誰だ？」少年と初対面の山本君が首を傾げる横を、疲れた表情を浮かべるツナ君が通り過ぎた。

｢ツナ兄、元気無いみたいだけどどうしたの？｣

｢どうもこうも無いだろ！？
何か恨みでもあるのかよ～～！｣

叫び声を上げたツナ君は、今日一日ずっと少年に見られていた事を語った。

少年は悪びれた様子も無く、「ツナ兄が恰好良いんだもん」と目を潤わせる。

少年は裏社会の情報屋、フウ太君だ。

『ランキングフウ太』と云う通り名を持つフウ太君はその名の通り、ランキング星と云う惑星と交信し、どんなランキングでも作る事が出来るのだ。

但し、雨が降っていると交信が遮られ、でたらめなランキングが出来てしまうらしい。

その絶大な力故に狙われていたフウ太君は、助けてくれたツナ君を慕っている。

先程まで部屋の掃除をしていたのも、多分ツナ君の役に立ちたいからだろう。

因みに、フウ太君をツナ君の元まで案内したのはあたしである。