標的59 脱獄囚とランキング−３ ページ28
麗羅視点
慰められてもまだ自責の念に駆られている様子のツナ君を、リボーン君の円らな瞳がじっと見据えた。
｢そう思ってんなら、お前が『六道骸』をやっつけて来い｣
｢馬鹿言え！ 俺が勝てる訳無いだろ！？｣
｢良いかツナ。
お前はもう、獄寺を襲った奴にボスだってばれてんだぞ。
それに、奴らがお前を探す為にやった事を忘れんな｣
｢そりゃあ、俺だって『六道骸』って奴むかつくよ！
でも、ダメツナの俺に倒せっこ無いに決まってるだろ｣
『六道骸』さんに強い怒りを見せたのも束の間、ツナ君は恐れた表情で俯いた。
一人で解決しなきゃと考えるツナ君に、「ツナ君は一人なの？」あたしは尋ねた。
｢あたしも行きたいな。
あたしにも、何か力になれる事はある筈だから｣
｢隼人をこんな目に遭わせた奴を放って置く訳には行かないわ｣
｢俺も行くぜ！
学校対抗のマフィアごっこ、楽しそうだしな！｣
途轍も無く真面目な話をしていたのに、まだ遊びだと思っていたのか！
リボーン君以外の全員がずっこけた。
「ふざけてるの？」「え、俺？」ビアンキさんからポイズンクッキングを向けられ、山本君が本気で困惑している。
しかし、ツナ君が喜びの涙を目頭に溜めているのを見て、ビアンキさんは殺意が失せたと言わんばかりに料理を仕舞った。
｢麗羅、山本、ビアンキ、ありがとう！｣
｢あーあ。こりゃ俺も行かなきゃダメな感じか？｣
｢いや、シャマルには別の事を頼みてぇ｣
リボーン君がシャマル先生に耳打ちする。
するとシャマル先生は、「任せろ」と笑みを浮かべた。
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作者名：レイチェル | 作成日時：2018年8月29日 9時
