【リボーン】並盛に舞い降りる白雪Ⅴ (ページ27)

今日:14 hit、昨日:6 hit、合計:34,133 hit

標的59　脱獄囚とランキング－２ページ27

麗羅視点

「俺のせいで、」これまで硬く口を噤んでいたツナ君が、小さく声を出した。

｢俺、皆を助けたかったんだ。
ランキングで五位の人が襲われて、四位は獄寺、三位が麗羅で、二位が山本だったから｣

気まずそうに言ったツナ君の順位に、あたしは目を見開いて山本君を見上げた。

雲雀先輩に追い掛け回されて手合わせして、定期的に精神界でローシさんと特訓していたから、勝手に二位は自分だと思っていた。

だが、どうやら驕っていたようだ。

あたしの視線に気が付いた山本君と目が合ったが、「でも、」ツナ君が言葉を続けたので視線を戻した。

｢俺を庇ったせいで、獄寺君が大怪我しちゃった。
俺のせいだ……ッ！｣

｢ツナは悪く無いわ。
隼人を心配してくれてありがとう｣

｢ビアンキちゃんの言う通りだ。
むしろ、敵の死体を確認せずに油断した隼人の自業自得だ｣

ツナ君を慰めたのは、意外にもビアンキさんとシャマル先生だった。

リボーン君や京子さん達女子以外には基本的に厳しいビアンキさんだけれど、獄寺君(弟)の事になると雰囲気が柔らかくなる。

獄寺君は敬遠しているけど、ビアンキさんは弟思いの素敵なお姉さんなのだ。

故に、獄寺君を責める言い方をしたシャマル先生を、ビアンキさんは射殺すような目で睨めつけた。

女性以外には素っ気無い人だから、シャマル先生なりにツナ君をフォローしたのだろうが、言い方が良く無かったのかもしれない。