【リボーン】並盛に舞い降りる白雪Ⅴ (ページ2)

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標的48　水遊び－２ページ2

麗羅視点

｢麗羅はプール入らないのか？｣

｢うん。塩素が肌に合わなくて｣

此方に歩み寄って来る山本君の為に、あたしは隣に人一人分のスペースを取った。

あたしは肌が弱いと云う理由で、水泳の授業も今回のプールも見学している。

本当の理由が『水着姿だとおしゃぶりが見えるから』である事を知っているのは、勿論リボーン君だけだ。

とは云え水着に着替えないと入場出来ないので、京子さんが小学生の時に着ていたスクール水着を着ている。

その上には白のラッシュガードだ。

隣に腰を下ろした山本君と目が合った。

「調子はどう？」と尋ねると、「まあまあだな」と返って来た。

｢ツナ、何とか五メートル泳げるって感じなのな。
まずは呼吸の練習からだ｣

｢十五メートル泳げないと、女子と練習だったよね。大変だなー｣

｢でもツナなら泳げるようになるさ｣

爽やかな笑みを浮かべる山本君の視線の先には、魚の被り物をしたハルさんに手を引っ張ってもらっているツナ君がいた。

ツナ君達から山本君に視線を戻す。

先日の大きな揺れ――日本では度々ある『地震』と云う現象らしい――の時にキスされて以来、山本君とは話していない……事は無くて、翌日には普段通り話し掛けられた。

山本君が気にしていないならあたしだけ気にするのも変なので、それからは何事も無かったように接している。

しかし、それでも先日の事は『暗黙の了解』って奴で話していない。