標的28 この命、預けます−３ ページ9
麗羅視点
｢お見逸れしました！ 敵である俺を守って下さった貴女に、俺の命預けます！｣
突然、獄寺君が目の前で土下座した。
獄寺君の態度が豹変して、分かってはいたが、あたしは戸惑った。
獄寺君に顔を上げさせる。キラキラした眼差しで見つめられ、思わず顔が引き攣った。
じっと観戦していたリボーン君は、ニヒルな笑みを浮かべながら歩み寄って来た。
｢負けた奴が勝った奴の下に付くのが、ファミリーの掟だ｣
｢いや、あたし勝ってないから！
って云うか、ファミリーとか初耳だからねー？ ツナ君は？｣
呆然としているツナ君を見遣った。
元々、ツナ君と獄寺君の十代目の座を賭けた戦いだった筈だ。
あたしに忠誠を誓うだなんて、そんな事が許される訳が無い。
獄寺君は立ち上がり、ツナ君の所へ行くと、再び土下座をして見せた。
いきなりの行動に、あたしとツナ君は目を見開く。
｢俺は、十代目が同い年の日本人だと知って、実力を試してみたかったんです。
しかし、それには及びませんでした。
麗羅さんを右腕として従えている貴方は、それ以上に素敵なお方。
貴方こそ十代目に相応しい。
この俺を、貴方の左腕にして下さい！｣
地面に額を押し付け、獄寺君が深々と頭を下げた。
真っ青な顔で「普通にクラスメイトが良い」と言うも、「そうは行きません」碧眼を細めて強い口調で獄寺君に即答され、ツナ君は何も言い返せなくなっていた。
｢十代目、麗羅さん！ 貴方方に付いて行きます！｣
満面の笑みを浮かべる獄寺君。
「付いて行く」と言っておきながら、獄寺君の方が圧倒している、何とも言えない状況だ。
ツナ君に忠誠を誓う事は知っていたけど、まさか自分もだとは、思ってもみなかったのだ。
困り顔のツナ君と目が合い、あたしは肩を竦ませた。
(まあ、ツナ君が十代目にとして認めてもらえたから、それで良いのかなー？)
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レイチェル - S隊長さん» そう言って頂けると、嬉しいです。これからも頑張ります。ありがとうございます！ (2018年5月6日 11時) (
レス) id: e5404397aa (このIDを非表示/違反報告)
S隊長 - すごく面白くて更新を毎日楽しみにしています！！ (2018年5月5日 21時) (レス) id: c58740c157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイチェル | 作成日時：2018年4月30日 17時
