【リボーン】並盛に舞い降りる白雪 (ページ6)

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標的３　未来の日記帳ー２ページ6

麗羅視点

ローシさんは「冗談だ」と笑いながら、しっかりとした小さな日記帳を手渡して来た。

思わず手に取ってしまってから、あたしは首を傾げた。

｢『物語(ストーリア)』。未来の日記帳だ｣

その日の出来事を書くから日記帳と云うのだが、未来の日記帳とはこれ如何に。

物語の適当なページを開くと、明日の日付で日記が書かれていた。

其処には、『日本に着き、自宅に行く途中の道端で沢田綱吉と会う』とある。

沢田綱吉とは誰で、日本とは何処だろうか。

訳が分からなくて、あたしはますます首を傾げた。

そのまま首が捥げてしまうかもしれない。

｢其処に書かれている出来事は、これから起こる出来事だ。
未来が書かれた日記、故に未来の日記帳｣

｢ローシさんは未来が読めて、本に出来るとでも言うんですか？｣

そんな馬鹿な、と一蹴する。

未来が分かる人間がいる筈が無いし、未来が分かってしまったら詰まらない。

全否定され、また下手な演技でもするかと思いきや、ローシさんは「すぐに分かる」とだけ言った。

「その通りの未来になれば、命は落とさないだろう」と。

本当かどうかは知らないが、何か手掛かりがあるに越した事は無い。

一先ず受け取っておこう。