＿ ページ8
side��jr
京『…ねえじゅり』
可愛い君の声が静かな空間を震わせる。
「んー？」
京『樹と俺はさ、付き合ってるよね』
「そうだね」
何を今更。もう付き合って２年も経つじゃん。
京『てことは樹の1番で特別なのは俺だよね』
「そうだね」
京『じゃあ樹が愛してるのは俺だけだよね』
なるほどね。
言いたいことが何となくわかってきた。
「まあそういうことになるね」
京『…ANN、聴いたよ』
ほらきた。
「いきなり話変わるじゃん(笑) どうだった、面白かった？」
京『うん、面白かったよ。でもそういうことじゃなくてさ』
何か言いたげな顔で口をもごもごさせるきょも。
あーもう可愛いすぎ！
「なーに。ちゃんと言ってくれないとわかんないよ」
優しい声色で諭してあげると案外簡単に口を開いた。
京『…愛してるって』
「ん？」
京『愛してるって、俺以外に言わないでよ…』
うつむき加減でポツリと呟かれたその言葉はなんともいじらしくて、愛おしい。
「なに？リスナーに愛してるって言ってたの聴いて妬いちゃったの？」
京『……ん』
「え？なんて？」
京『…ん！』
ん、って。可愛すぎか。虐めたくなるじゃん。
自分の顔が次第にニヤけるのが分かる。
「なに、妬いたってこと？ちゃんと言ってよ」
京『……妬いた』
俯いたまま、上目遣いで発されたその言葉の破壊力は抜群で。
襲いたくなったところをぐっと堪える
「ふふ、そっか。可愛いなぁきょもは」
京『だってさ、俺の樹だし、樹に愛されるのは俺だけの特権でしょ』
吹っ切れたのかボロボロと本音が溢れ出すきょも。
だけどこっちにも言い分はある。
「そうだね。でもさ、それは俺にも言えるよね。」
京『え、』
「きょも今日のらじらーで自分が何言ったか覚えてる？」
京『え、っと…』
何かを思い出したような焦った顔。
きょもは本当に嘘がつけないね。
ま、そんなところも好きだけどさ。
「その顔は覚えてるね。俺さ、きょもが愛してるのは俺だけだと思ってたのに。まさかジェシーのことも愛してたなんてね。しかも特別の特別って」
京『や、それはちが、』
違うって？わかってるよそんなこと。
でもさ、もう少しだけ意地悪させて？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 279人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レイ | 作成日時：2021年4月17日 18時
