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拾玖ー異常事態。 ページ6

{ASide}

うーん…。
野薔薇ちゃん負けちゃったかあ。銃はズルいよ、それも背後から。
真希ちゃんが真依ちゃんに勝ったからまだいいけど。


〈ボォォォォ〉

え。



庵「え?団体戦終了…?しかも全部赤色!!」

全ての呪符が赤色に燃えている。



『何で一斉に…!?』
 


冥冥「妙だな、烏たちが誰も何も見ていない。」


 
五条「GTG(グレートティーチャーゴジョー)の生徒たちが祓ったって言いたいところだけど、未登録の呪力でも赤く燃える。」

真希ちゃんがいるからね。



庵「外部からの人間、侵入者ってことですか?」



冥冥「天元様の結界が機能してないってこと?」

天元様というのは、補助監督さんたちの結界術の底上げや、高専の周りの結界を張っている人のことだ。
その結界を破ったってこと?



楽巌寺「内部からであろうと外部からであろうと、不測の事態には変わるまい。
(アレを祓ったとなるとそれなりの手練れ。何者だ?)」



『皆が危ない。』

全員が立ち上がる。



夜蛾「そうだな。俺は、天元様の所に。悟とAは、楽巌寺学長と学生の保護を。冥はここで区画内の学生の位置を特定し、悟達に逐一報告してくれ。」



冥冥「委細承知。賞与、期待してますよ。」

兄さんの言う通りだ。
この人、根っからの守銭奴だ…!



五条「ほらお爺ちゃん、散歩の時間ですよ!!昼ご飯はさっき食べたでしょ!!」

…煽ってる場合じゃない!



『無視しましょう。』



庵「急ぎましょう。」



五条「A酷いよ〜。」

酷くない。ほら、さっさと行くよ。







外に出ると、交流会の会場で帳が降りようとしていた。
帳に向かって4人で走る。



庵「五条!![帳]が降りきる前に、アンタだけ先行け!!」



五条「いや無理。」



庵「はぁ!?」



『庵先生、あの帳は実質完成してます。術式効果が優先されてるみたいです。』

六眼を使って見たことを話す。



五条「その通り。ま、降りたところで破ればいいでしょ。」

兄さんは帳に入ろうとする。



〈バチン〉



五条「(何だ、この違和感…。)」

え。




庵「…ちょっと。何でアンタだけ弾かれて、私は入れるのよ。」




『…。私も入れる。』

何で兄さんだけ?




五条「…成程。」

弐拾ー特級の気配。→←拾捌ー仲が良かったらいいってものでもない。



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作者名:澪花 | 作成日時:2021年1月7日 19時

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