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増員して2年経った頃、俺達はデビューをした。ニコイチの二人は変わらずに、気が付いたらゆり組は付き合ってたし、目黒は阿部ちゃんに猛アタックして遂に付き合う事になった。
俺?俺はずっと止まったまま。だけど、表にその表情を出る訳にもいかずに、何もかも隠し通した。
あの日以降、バレてしまったからそういう事は辞めた。その事をプロデューサーとかに言えば酷く抱かれたけれど。
1つ、変わったとしたら俺に対するスタッフの様子が可笑しい。いや、自意識過剰かもしれない。俺って昔から思い込み激しいし、多分そう。
ただ、過剰な程のボディタッチや、近すぎる距離に、こんな俺でと違和感を抱いてしまった。
「ねえねえ、ふっかさん」
まだ幼さが残る俺らが誇るセンターのラウール。デビューする前はあんなにオドオドしてたのに今じゃ立派なセンターだ。
「今度ふっかさんとご飯食べに行きたいな」
「じゃあ両親に承諾貰って今度行こうか」
「ホント!?やったー!」
「え!?ずるない!?ふっかさん俺も行きたい!!」
「康二はほぼオフの日毎日行ってんじゃん!」
壊れるまで残り5ヶ月
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作者名:レイ | 作成日時:2023年3月23日 11時