さよならエレジー【iwfk】 (ページ37)

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「盗んだ事については誰にも言わなくていい」

「お願い、俺の事なら大丈夫だから」

「…ふっかが言うなら良いけど、もしヤバそうなら言えよ」

そう、これが最後の会話。あの日全て後悔した日。

あの後、ふっかは居なくなって、何もかもが崩れ壊れた気がしたんだ。俺があの時こうしてたら、ああしてたら、って思えば思うほど相手のツボなのも分かっていた。

「ねえ、照」

ふっかが入院してから、1日ぐらいしか経ってない。照はその日にふっかの様子を見に行って、状況を知り、今日、皆に今の状況を伝えていた。

きっと、潮時だと思うんだ。俺も、お前も。

「俺さ、ずっと照の事大好きだった」

「…っ、別れよ、お互いの為に」

これが最善だと思う。俺バカだし、全然考えれないけど、けどこの分かれが今の俺達には正しい気がした。

「…ふっか、幸せにするんだろ？」

「…ああ、当たり前」

「なら！こんな所で落ち込んでんじゃねぇよ！」

最近の俺ってすぐに泣いちゃうんだよね。涙腺弱すぎ。
照はもう俺の涙を拾ってくれない。覚悟を決めた顔をしてる。

ふっか、今までごめん。俺、お前に甘え過ぎてたわ。数ヶ月しか誕生日変わんないのに、俺もお兄ちゃんなのにな。