あどうも、異世界から来ました 2【twst】

. ページ20

Asideー


『着いた』



植物園の最果て、俺の昼寝場所を案内してやった



？？「ここは…？」



『植物園の端っこの草むらの奥

植物園の入り口からずーっと壁沿いに進んで、茂みを越えるとここに着く

知ってるやつほとんどいねえし、チャイムよく聞こえるし、日光も当たって好きなんだよ』



そこは少し開けた場所で、真ん中に一本の木が立ち、ところどころに花が咲いている、穏やかな空間だった



？？「…」



男はその空間をキョロキョロと見つめる



『ほら、真ん中の木のとこ、ちょうどへこんでるだろ？あそこが頭にフィットして寝やすいから、次から昼寝する時はここを使うといい』



？？「いいのか？」



『勿論、いいから案内したんだよ』



？？「…ありがとう」



『おう、いいぜ
てかお前一年だろ？名前は？』



シル「シルバー」



『シルバーか、俺はA・カターラ。一応2年
Aでいいぞ』



名乗った瞬間、今まで何を考えてるか分からなかったシルバーが目を見開いた



シル「！あなたがA殿ですか」



『そうだけど、俺のこと知ってんの？』



シル「親父殿とマレウス様から話を聞きました
丁重に対応しろと」



『マレウスはわかるが、親父殿？？？？』



"親父"という単語に困惑していると



シル「ええと…リリア…せ、先輩のことです」



シルバーは明らかに言い慣れていないようだった



『リリアが親父ねえ…まぁ深くは聞かないでおくが、気をつけろよ？変に想像するやつもいるだろうからな』



シル「はい、分かりました」



『で？マレウスとリリアからなんて聞いてんだ？』



シル「マレウス様曰く、"人間的にも生物的にも興味深い、とても大事な友人だ"と」



『生物的にも、ね』



なんとなく言ってることを理解して、ﾊﾊｯと乾いた笑いが出る



『まぁまた今度じっくり話をするとして、俺このあと仕事だから行くわ

2人によろしくな、シルバー』



シル「はい、A殿」



『…あと、そのA殿ってのはやめてくれ
せめて先輩、とかにしてくれないか？』



シル「以後気をつけます、A先輩」



『敬語もなしで。別にお前の主人でもねーしな
気楽に話してくれたほうが俺も楽なんだ』



シルバーは一瞬戸惑ったような顔をして



シル「わか…った」



『よし、分かればいい』



俺はシルバーの頭を軽く撫でた



シル「！」



『あ、悪い！つい、なw
じゃあ、2人によろしく』



俺は足早にその場を去った

34.熱砂の太陽→←33.昼寝中の王子(？)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す