38話 宿儺編 ページ41
Asideー
私は、山神らしい
いやまぁ、ちゃんと神統教のことも見てるんだけど
身を隠すためにこの山にずっと住んでたら、いつの間にか見つかっていたらしく、祠まで作られたのだ
そして、月に一回、山神に捧げ物をと言って色々食材をくれる
だからそれを取りに来たんだけど…
男「山神様!どうか…どうか両面宿儺を滅しください!」
宿儺がここに来て10年
さすがにほとぼりは冷めたはずと思っていたんだけど、山で宿儺の姿でも見たのか、宿儺を殺してくれと頼まれるようになった
『…なぜ、そうまでして両面宿儺を殺したい?』
男「あれが生まれてから、凶作が起き、人々は恐怖に怯え、あまつさえ災害が起こったのです!!」
(…視る限りまったく宿儺と関係なさそうね、勝手に怯えて勝手に責任転嫁してるだけのくせに…)
『…あいわかった、妾が
両面宿儺を殺してやろう
しかし、次宿儺の話を妾の前でしてみるがいい
村は更なる災害に見舞われるだろう』
男「は、はいぃ!」
私は捧げ物を持って、山小屋へと帰った
(さて、今日の夕ご飯は何にしようか
宿儺は猪好きだし、ハンバーグでも作ってあげようかな)
なんて呑気に考えていた
それが、大虐殺のきっかけになるなんて知らずに
…
夜になっても、宿儺が帰ってくることはなかった
『…何してるんだろ、ご飯冷めちゃうのに』
刹那、嫌な予感が私に走った
背中が凍えるような、体がそれを拒否するかのような、寒気
『宿儺…』
私は嫌な予感に身を任せて移動した
音を置き去りに、辺りに暴風を起こしても構わず、とにかく急いだ
そして着いた先には
『これ…帳?』
村を丸ごと覆う帳が張られていた
どうやら、私の侵入を拒むものだ
『この残穢は…宿儺…』
私は帳を破った
ひびが入り、崩壊した帳の中は
『なっ…』
地獄絵図が広がっていた
辺りには、死臭と血の匂いと、燃えた匂い
そして、血溜まりの数々
(死体が…ない?)
私は村の中心に向かった
ピチャピチャと血溜まりを踏みながら村の中心に行くと
そこには、山のように積み上げられた死体と、その上に1人佇む宿儺がいた
『…何してるの?』
宿儺「Aか、夕飯はすぐ食べるさ…あぁ"これ"か、俺とAには邪魔だったものだ
だが、これから必要にもなる」
『必要?』
すると宿儺は、肌に血を塗り出した
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柃。(プロフ) - 桃華さん» コメントありがとうございます!作者がハピエン厨なもので…やっぱりみんなに生きていて欲しいですよね( ´ ▽ ` ) (2022年11月15日 2時) (レス) id: 54b972bf45 (このIDを非表示/違反報告)
桃華 - この限りなく平和な世界線、欲しかったんです...!素敵な作品ありがとうございます!原作がバチバチに重いので、この作品で中和しながら読ませていただきます!笑 (2022年11月7日 17時) (レス) @page13 id: 9bb0c9c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
柃。(プロフ) - バギアスさん» 返信遅れてごめんなさい!パンダ先輩もふもふしたいですよね!お日様の匂い嗅ぎた(((( (2022年10月12日 21時) (レス) id: 54b972bf45 (このIDを非表示/違反報告)
バギアス(プロフ) - 羨ましい(´;ω;`)パンダ先輩モフりたい (2022年9月26日 7時) (レス) @page29 id: 493a9b9f25 (このIDを非表示/違反報告)
柃。(プロフ) - プスメラウィッチさん» オチについては今のところ未定ですが、ご意見として参考にさせていただきます!ありがとうございます!ʅ(◞‿◟)ʃ (2022年8月4日 13時) (レス) id: 54b972bf45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れい。 | 作成日時:2022年3月12日 11時