自由な異世界転生！…なのか？

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船長さんは若干目を伏せていた


ロー「その…朝は悪かったな 手首…折っちまって」


(手首？…あぁ)


どうやら謝りに来てくれたらしい


『あの、手首折れてません』


ロー「は？」


私は手首を見せて


『この通り、なんともありません ですのでお気になさらず』


ロー「は？…どういうことだ？確実に折ったぞ」


『気のせいじゃないですか？』


すると近づいてきて、ガシッと手首を掴まれる


ロー「…やせ我慢かと思ったが、本当に折れてねぇな」


『はい、ですので大丈夫です』


ロー「カラクリを教えろ」


『はい？』


ロー「何かしただろ」


『…能力を使っただけです』


ロー「能力？」


『物珍しいですか？まぁ自分でも奇異な存在ということはわかっていますので』


ロー「…そうか」


『とにかく、手首は治ってるのでお気になさらず』


ロー「いや、折ったのは事実だ 非は俺にある」


『真面目ですね…』


ロー「悪かった あと、能力のことだがそんな自分を奇異なものと決めつけるな

…能力者ってのは、意外とゴロゴロいるもんなんだよ」


『は、はい』


船長さんは部屋から出て行った


(…私は神からもらった能力って意味だったんですが…まぁ、勝手に誤解してもらった方が楽ですかね)


その後は特に何もなく、この船に来て3日目が終わった


4日目ー


朝、本を読んでいると


「キャープテーン！！！」


というベポさんの声が船内に響く


『？』


外へ出ると


ロー「どうしたベポ」


ベポ「薬品庫の冷蔵設備が壊れちゃった！」


ロー「何！？」


船長さんたちについていくといつも冷えている薬品室が今日はあまり寒くない


ロー「っくそ、高い薬品だってあるんだぞ！お前ら、すぐに近くの島に停泊して修理しろ！それまでは全力で冷やせ！」


「「「アイアイキャプテン！」」」


珍しく船長さんが焦っている


『冷やす…』


もしかしたら、私の能力が役立つかもしれない


『…実験も兼ねてということで』


私は船長さんの元へより


『船長さん』


ロー「なんだ？今忙しい 後にしてくれ」


『私の能力を使えば薬品庫、冷やせると思います』


ロー「！…本当か？」


『はい、何度くらいがいいですか？』


ロー「…−40℃」


『了解です』


薬品庫にいる船員さんに出てもらい、温度計を持つ


そして薬品庫に手を向けて


ゆっくりと、粒子の動きを止めて行った

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