目指せ！個性の無い世界！３【ヒロアカ】 (ページ24)

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百二十三歩目。ページ24

―Aside―

相澤先生の言う事件ってのは、ついさっき大阪で起きたチンピラの騒動。

ファットさんたちが現場に居合わせて捕らえたらしい。

問題はチンピラの持ってた銃。天喰くんと赤髪くんが撃たれた。

赤髪くんは"個性"で弾いたから怪我なし。ただ、天喰くんが撃たれてすぐ"個性"が使えなくなった。

病院で検査しても身体に害はなし。"個性因子"が傷付いただけの状態。

『なるほど。それで私に聞きたいことってのは？』

[あぁ。お前、敵に血を飲ませて"個性"を封じるだろ。どういう原理でそうなってるのか分かるか]

『はい。体内にある"個性因子"を私の血液が囲んで、物理的に体内で【遮断】してるっぽいです。血液の量に比例するのもその囲みの厚さに関わってるらしいです』

私の場合は血が体内に入れば良い。飲まなくても注射だったり、それこそ銃弾に込めて打ち込めば良い。

どこから取り込んでも一瞬で全体に行き渡って"個性因子"を囲む。

血液を採取する時に【遮断】してるものを他人の体内でも【遮断】するものだと思ってたけど、どうやらできるのは【個性遮断】のみらしい。

【実体遮断】の時に摂取した血を飲んで体内で爆発なんて最悪を想像してたからそこは安心。

『件の"個性を破壊する銃弾"とはだいぶ違いますね』

[そうか。ところで、どうやってそれを知った？『らしい』ってことはお前が自分で調べた訳じゃないだろ。....また公安か。何も聞いてないんだが、どういうことだろうな]

『確かに提案してきたのは公安ですが、私も"個性"について詳しく知りたかったので血を提供しました。身体に問題がないことは判明してますから』

[そういう問題じゃない。お前は提供しただけとはいえ、公安のしてることは人体実験だぞ。人の身体に血液を入れてどう変わるのかを見る。過去に例がないんだ、死なないと断言できないだろ。もしその実験のせいで被験者に何かあったらどうするつもりだったんだ]

『あぁ、それで怒ってるんですね。大丈夫です、問題ありません』

[何がだ]

『被験者は私ですから』

[は？]

『幼少期の事故で私の血に"個性"を使えなくさせる効果がある事を知りました。身体に害が出なかったから良かったものの、先生の言う"もしも"があるかもしれません。
だからまずは自分で試しました。飲んだり、傷口に入れたり。結果、私自身にもそれが効くことが判明しました。公安には分析して貰っただけで、他者に使ったのも脳無とマスキュラーのみです』

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