服部家の朝 ページ9
朝、目が覚めた。
隣で寝息を立てるのは、言うまでもなく平次である。
キッドとの一件の後、二人で同じ布団に潜り込んだのは記憶に新しい。
Aは彼を起こさないようにベッドから降りれば、何やらいい香りの漂うキッチンへと向かった。
「おはよう。平次はまだ寝てるん?」
平次の母親、静華が朝食の支度をしている。
「うん、色々あったし疲れてるんちゃうかな?」
「ほんならまた後で起こしたってくれる?」
「わかった」
幼い頃からの家族ぐるみの付き合いのためか両親とも隔てなく話せるのだ。
「あ、せや」
静華が何か思い出したように声を上げた。
「平次のこと、宜しくな」
「へ?」
「無茶苦茶なことばっかりしてるみたいやけど、Aちゃんのことはホンマに大事みたいやから」
「…うん、任しといて」
Aは笑顔で頷く。
「Aちゃんがうちにお嫁に来てくれるんやったら私も一安心やわ」
「ち、ちょ、話早いって」
「結婚せんことないやろ?」
「そ、そんなんまだわからへんやん…平次が嫌言うかもしれへんし…」
「あの子が言う訳ないやん、あんたにベタ惚れやねんで?」
「…アカン、めっちゃ恥ずかしい」
顔を真っ赤にしながら、Aは首を横に振った。
「ほなとりあえず、お茶入れよか」
「あ、私も手伝う!」
西と東の名探偵が目覚めるまで、あと少し。
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琴 - 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
琴 - 何度も続けてのコメントですみません。。。 またNGワードに引っかかってしまったので○表記にさせていただきました。 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
琴 - ままたまた続けてのコメントですみません。。。 2枚のチケットのここの台詞 「 ○○−○−に困ってます、助けてください、を身代わりになって秒○する女嫌やわ」 ここの、助けてください、の後って何か入るのでしょうか? (2023年4月11日 0時) (レス) @page32 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
琴 - また続けてのコメントですみません。。。 NGワードに引っかかってしまったので○にさせていただきました。 すみません。。。 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
琴 - また続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 平和とはのここの台詞 「警察呼んだらこの女○すで!ええから大人しい言うこと聞け!」 これ正しくはええから大人しくではないんでしょうか? (2023年4月11日 0時) (レス) @page28 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rei | 作成日時:2020年3月19日 3時