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vsキッド ページ8

「お久しぶりです、西の名探偵殿?」


相変わらず余裕な表情を浮かべるキッド。


だが勿論、平次に余裕などない。


「ええから早よそいつから離、」


「…嫌だと言ったら?」


次の瞬間、ふわりとした浮遊感。


「ちょ、降ろして!」


「いいから、静かにしろって」


耳元に唇を寄せる。


キッドがAを横抱きにしたのだ。


所謂、お姫様抱っこである。


「姫を泣かせるような騎士に、Aは渡せませんよ?」


「っ…」


思わず言葉に詰まった。


確かに、泣かせてしまったのは事実だ。


だが、後悔しているのも間違いない。


「貴方もそう思うでしょう?A嬢?」


そっと近付く唇。


「っ、ちょ…」


思わず手を出しそうになった時。


ガン、鈍い音が響く。


「ええから、早よ離せ言うてんねん」


拳から流れる血、ヒビの入った壁。


キッドは小さく笑うとAを降ろした。


「次会う時には、必ず彼女を頂きに参ります。…それと、」


差し出したのは一枚の絆創膏。


「私からのプレゼントです。早く止血することをお勧めしますが?」


平次はそれを受け取れば怪訝そうな表情を浮かべキッドを睨む。


「では、失礼」


一瞬のうちにキッドの体が煙に包まれた。


そして、彼の姿は見えなくなった。


「平、次…?」


「…お前は俺のんやろ」


「え…」


「俺のんやったら近くにおれや」


「何やねん、偉そうに」


「うっさいわ」


絆創膏を開ける。


「あ、」


「へ?…あああああ!」


絆創膏に書かれた文字。


「平次LOVE」


それを目にした瞬間、平次の口元が弛んだ。


「こんくらい素直になったらええのに」


「それ、捨てて」


「絶対嫌や」

服部家の朝→←貴方を拐いに



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- 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
- 何度も続けてのコメントですみません。。。 またNGワードに引っかかってしまったので○表記にさせていただきました。 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
- ままたまた続けてのコメントですみません。。。 2枚のチケットのここの台詞 「 ○○−○−に困ってます、助けてください、を身代わりになって秒○する女嫌やわ」 ここの、助けてください、の後って何か入るのでしょうか? (2023年4月11日 0時) (レス) @page32 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません。。。 NGワードに引っかかってしまったので○にさせていただきました。 すみません。。。 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 平和とはのここの台詞 「警察呼んだらこの女○すで!ええから大人しい言うこと聞け!」 これ正しくはええから大人しくではないんでしょうか? (2023年4月11日 0時) (レス) @page28 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Rei | 作成日時:2020年3月19日 3時

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