4話 ページ14
あれから私は政人の行方を追うために、 KSBCに戻り、寝る間も惜しんで捜査を続けた。
あの時の、政人の言葉と表情が頭から離れない。
呪いのごとく、頭に浮かぶから眠ることだってままならず、その時間を捜査に当てるようになった。
＿＿＿＿KSBC__
沼尻「センター長、やめちゃうんですかね。」
山崎「事件からまだ2日しか経ってへんねん。そんな簡単に戻って来れるかいな。」
小牧「Aちゃんもあんな感じだし…」
長篠「小谷さん、そろそろ休まないと本当に危ないですよ…」
湊川「A、聞こえていないみたいね。」
今日も、1人画面にかじりつくAの横でKSBCの面々が、心配そうに話す。
話題に上がるAは、一度も振り向くこともなく、ただ映像の中の愛しい弟を探す。
すっかり静かになったKSBCに、いつもと変わらない様子の島原が入ってきた。
島原「みんなごめんね。迷惑かけたわね。」
そこで初めてAは後ろに振り向き、島原と目を合わせた。
『島原さん…』
長篠「センター長…大丈夫なんですか？」
島原「大丈夫よ。ありがとう。」
Aは島原さんの顔を見ていられず、また画面へと視線を移した。
そこに、事件の知らせが来た。
《神奈川本部より各局。誘拐容疑事案発生。KSBCにも支援要請。》
『誘拐…』
伏見「このフードの男、さっきも映ってたな。通報後からずっといる。」
湊川「怪しいですね。」
色推定をかけると、事件現場にいる男の服に血がついていることがわかった。
長篠「これってまさか…血？」
伏見「すぐに現場に向かいます。」
島原「わかった。」
『私も…！』
Aが2人について行くために、立ち上がろうとする。しかし踏み出そうとしたはずの足は力を失い、Aは一度椅子に座り込んだ。
『す、すみません…！今行きます！っ、』
再び立ち上がったAの腕を、小牧がぎゅっと掴んだ。
小牧「Aちゃん待って。
…そんな状態で捜査なんて行かせられない。」
伏見「小牧の言う通りだ。今回はここにいろ。」
『でもっ、』
島原「小谷。今回は待機しなさい。
必要に応じて出動してもらうから、そのつもりで。」
『…はい。』
Aは再びパソコンの前に座ると、事件の手がかりを探すべくまた監視カメラの映像に意識を向けた。
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ソウ(プロフ) - 愛さん» ありがとうございます！！頑張って1日1話分進めるぐらいのつもりでいますので今後もぜひお楽しみください！ (2021年4月1日 18時) (
レス) id: 9a9feee980 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 面白いです。最新楽しみです (2021年4月1日 15時) (レス) id: 0f9e8b4296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソウ | 作成日時：2021年3月30日 21時
