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塾を飛び出して、街を走る。
政人《姉貴、心配すんな大丈夫だからっ。》
政人はなんであんなことを言ったの？
なんで隠れて出ていったの？
小牧《Aちゃん、そこ右。今度左。》
まだ5分しか経ってないのに、政人は全く見つからない…
『はぁっ、はぁ…政人…！』
小牧《そこを左、多分もう見えるはず…》
『っ、政人！！』
角を曲がった先には、政人がいた。
見間違えることなんてありえない。あれは政人だ。
『政人…？早く帰ろう。怖かったよね。お家に帰ろう？』
政人「姉貴…。」
『政人、もう心配ない。お姉ちゃんが来たから。』
政人「…」
『政人…？』
政人「…そういうところが嫌なんだよっ、もうっ、放っといてくれよ…」
『え…？』
小牧《っ、Aちゃん、後ろ！！》
ﾊﾞﾁﾊﾞﾁｯ
『うっ…』
一瞬で、体が動かなくなった。
首筋が、痛い…
視界が…歪む…
意識がぷつりと途切れる寸前、私の目に映ったのは、青いコートを着た人についていく、悲しい顔をした政人の姿だった。
『政人…なんで………？』
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「…ん、…ちゃん！起きて！Aちゃん！」
『かなめ…くん…？』
小牧「よかった…。
Aちゃん…ごめん、政人くん見失っちゃった…。」
『…大丈夫だよ。ありがとう。』
今にも泣きそうな、彼の頭をできるだけ優しく撫でる。
息が切れてる、急いで助けにきてくれたのかな…。
小牧「…頭撫でるの辞めて。」
『ご、ごめん。』
要くんは急いで離そうとした私の手を掴んで引き寄せた。力強く引き寄せられて、私が要くんに抱き付く形になった。
『ちょ、ちょっと…！』
小牧「無理しなくていい。」
『え…？』
小牧「僕の前では、無理なんてしなくていい。無理にお姉さんになろうとしなくていいよ。」
要くんは、優しく抱きしめたまま頭を撫でてくれる。
小牧「そんなに泣きそうな顔のAちゃん放っておけないよ。今は…いや、いつでも僕に甘えて…？」
ぽろぽろ、ぽろぽろと涙が溢れて、要くんの黄緑色のパーカーを染めていく。
『要くん…』
小牧「…うん。」
『政人が…政人が…』
小牧「…僕がぜっったいに見つけ出すから、一緒にKSBCで頑張ろう？」
『…』
小牧「…Aちゃんは、警察官失格でも、
お姉ちゃん失格でもないよ。みんな待ってるから…ね？」
『…うん。ありがとう。要くん…』
。
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ソウ(プロフ) - 愛さん» ありがとうございます！！頑張って1日1話分進めるぐらいのつもりでいますので今後もぜひお楽しみください！ (2021年4月1日 18時) (
レス) id: 9a9feee980 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 面白いです。最新楽しみです (2021年4月1日 15時) (レス) id: 0f9e8b4296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソウ | 作成日時：2021年3月30日 21時
