45.烏野の壁 ページ45
続く第2セットは、1セット目で手の内を全て見せたこともあり、点を獲って獲られての苦しい展開が続いていた。
東峰のアタックはことごとく高い壁に阻まれ、日向が前衛にいない間は防戦一方の苦しい戦いが続いている。
「なんとかこの流れを早く止めたいところだな…」
「くっ、ワンタッチか…！」
『いえ、うちにだって良いブロッカーはいますから』
東峰のアタックはブロックに当たり、伊達工業のチャンスボールで返ってくる。
だが烏野だって、ただ黙って打たれるだけのチームではない。伊達工業のようなチームとして完成されたブロックシステムではないが、しっかりと知略に富んだ壁がいるのだ。
「おぉ！！」
「速攻止めたっ！」
『月島くんナイスっ！！』
Aの声がしっかりと届いていたのだろう、月島の声は聞こえなかったが確実にこっちを向いて「うるさい」と口パクをされた。
『カッコつけちゃって…、かっこいいよー月島くーん！』
わざとさらに大きな声でそう告げると、嫌そうな顔をして睨みつけてくるのだった。
そんな月島の顔を見て、苦しい状況だったが笑みが溢れる。
「しゃ！ブロックポイントだ！」
「これで次伊達工が得点すれば、あのデカい７番は後衛に下がる…！」
『そうなると、こっちは日向くんが前衛に上がってきますもんね」
「あぁ、烏野が一番得点を稼げるローテーションだ」
そこから順当に点数を獲って獲られて、現在カウントは18対19と烏野が一点リードしている状態。そこでいよいよ日向が前衛に上がってくる。
「おー来た来た」
「あと6点、前衛にいるうちに決めろよチビ助〜」
『…皆ここが踏ん張りどきだよ』
そこからもシーソーゲームが続いていたが、東峰のブロックにより烏野にチャンスが生まれ均衡が崩れる。
日向の囮からの、東峰のアタックが決まり20対23と、あと1点でマッチポイントというところまで持ってきた。
「ナイスキー！」
『ブレイク！旭さんすごい』
「しかも今は伊達工のデカい７番は光栄、チビ助はまだ前衛にいる。ここが突き放すチャンスだ！」
しかし相手は強敵伊達工業、そう簡単にいくわけもなく。
『…っ！』
「くっそ」
「まぁ、簡単には獲らせてくれねぇよな」
「しかも7番前衛に上がってきた！」
『大丈夫…、まだ日向くんの囮は機能してる』
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るき(プロフ) - 累さん» コメントありがとうございます。応援していただけると筆が進む気がします！またぜひ覗きにきてくださいね。 (3月16日 23時) (
レス) id: e988f06362 (このIDを非表示/違反報告)
累 - めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまいました！更新大変だと思いますが、続きを楽しみにしています！！ (3月16日 22時) (レス) @page16 id: 5643604c2b (このIDを非表示/違反報告)
るき(プロフ) - 狛さん» コメントありがとうございます。まだ全然キャラたちと絡むことができず焦っております…笑 またぜひ覗きにきてくださいね。 (3月16日 15時) (レス) id: e988f06362 (このIDを非表示/違反報告)
狛 - 題名見たとき「お、恋愛もんもんって感じするな〜」って思ってたら夢主ガチで面白いです(笑)キャラとの絡みが楽しみです！更新頑張ってくださいね！ (3月16日 12時) (レス) @page16 id: c4f896039b (このIDを非表示/違反報告)
るき(プロフ) - ちびさん» コメントありがとうございます。とっても励みになります！ぜひまた覗きに来てくださいね。 (3月15日 18時) (レス) id: 6fb8554a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るき | 作成日時：2024年3月12日 21時
