37.また会おう ページ37
「「友よ！また会おう！！」」
「アレなに」
『親友とかなんですかね？』
「いや、初対面のはず…」
『えっ、じゃあなぜ…』
「ハイハイ、ふたりともあんま見るな」
滝のような涙を流しながら固く握手を交わす田中と山本を、引いたような顔をしながら「アレは何だ」と考察をする孤爪とAを、黒尾は「変な人は見てはいけません」と保護者のように出口へと誘導していく。
「研磨！」
『日向くん』
「Aさんも研磨と仲良くなったのか！」
『うーん、仲良く…なったのかな？』
「どうだろう…？」
「まあ、連絡先は交換したけどな」
「連絡先！？研磨！俺も俺も！！！」
孤爪とAは連絡先を交換しているという情報を聞き、自分も交換したいと携帯を片手に詰め寄っていく日向。押せ押せでくる日向に、わかったから落ち着いてと対応しながら連絡先交換に応じている。
「あのさ、道であった時、特別バレー好きなわけじゃないって言ったよな」
「…あ、うん」
「今日は？今日勝ってどう思った？」
「…？…うーん、別に普通…かなぁ」
「…次は」
「？」
「絶対必死にさせて、俺たちが勝ってそんで…“悔しかった”とか“楽しかった”とか「別に」以外のこと言わせるからな！！」
「…うん、じゃあ期待しとく」
「面白い子だな」
『はい、日向くんすごく面白いんです』
日向には、人を巻き込むポジティブな力がある気がする。
影山にとってもそうだったが、孤爪にとってもきっと運命の出会いになったのではないだろうか。
「次は負けません」
「次も負けません」
「「主将たち、恐い恐い恐いから！」」
「次戦う時は今日みたいに行かねぇかんな」
「ああ、そうしてくれないと練習になんないからな」
「コーチたちもか！」
「大人気ない！！」
「挨拶！」
「「ありがとうございましたーっ！！」」
音駒を見送り、帰りのバスまで全員で移動する。
良い内容の練習試合だったと思うが、結果だけを見れば、1セットも取ることができなかった烏野としては完全敗北だ。そのこともあってか、いつも騒がしいメンバーが静かで不気味にすら思えてくる。
「なんか静か…、だね」
『うん、恐いくらい』
「そう？丁度いいんじゃない」
『もう、月島くんってば』
「…」
「今日のが公式戦だったら、1試合目負けたあの瞬間終わるんだ、全部」
「…知ってる」
「そーだ、わかってんんじゃねーか。そんで、その公式戦…IH予選はすぐ目の前だ」
「「あス！！！」」
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るき(プロフ) - 累さん» コメントありがとうございます。応援していただけると筆が進む気がします！またぜひ覗きにきてくださいね。 (3月16日 23時) (
レス) id: e988f06362 (このIDを非表示/違反報告)
累 - めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまいました！更新大変だと思いますが、続きを楽しみにしています！！ (3月16日 22時) (レス) @page16 id: 5643604c2b (このIDを非表示/違反報告)
るき(プロフ) - 狛さん» コメントありがとうございます。まだ全然キャラたちと絡むことができず焦っております…笑 またぜひ覗きにきてくださいね。 (3月16日 15時) (レス) id: e988f06362 (このIDを非表示/違反報告)
狛 - 題名見たとき「お、恋愛もんもんって感じするな〜」って思ってたら夢主ガチで面白いです(笑)キャラとの絡みが楽しみです！更新頑張ってくださいね！ (3月16日 12時) (レス) @page16 id: c4f896039b (このIDを非表示/違反報告)
るき(プロフ) - ちびさん» コメントありがとうございます。とっても励みになります！ぜひまた覗きに来てくださいね。 (3月15日 18時) (レス) id: 6fb8554a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るき | 作成日時：2024年3月12日 21時
