17-赤蜘蛛 ページ17
「あ！警邏部隊司令官！」
「監視室長。如何されましたか」
書類を提出しに行った帰りの廊下で、桃栗鼠部隊こと映像監視室室長と出会う。
「インカムの性能実験したいから手ぇ貸してくれん？今から時間ある？」
「今からですか」
ちらりと腕の時計を確認したが、今日は訓練も済んだし、城下町に警邏で下りるのも時間はずらせる。それにインカムの性能となると、距離の問題だろう。現在使用しているものでも充分聞こえているがまだ距離を伸ばすのだろうか……
「これ！付けたら城下町に降りて、そうやな……森の方に向ってくれん？あっちはあんまり聞こえんって言うから……」
「了解しました。行ってきます」
ついでに何かつまめるもん買って来てぇや〜と言われても、食に関心が無い自分には難しいのでリクエストを貰って帰りに買ってくることになった。この場合は領収書が要るんだったか……いや、別に良いか。たいした出費でもないし、差し入れと言うことにしておこう。
「こちら赤蜘蛛。聞こえますか」
『ん、ばっちり！今どこら辺おる？』
「西の森の、入り口からおよそ１００ｍ歩いた辺りです」
『凄いな、そこまで聞こえてるんか。あーでもちょっとノイズ多いな。そこら辺に電波塔的なの建てるかぁ』
「それではまた、５０ｍほど進みます」
合計で５ｋｍほど進んだ辺りでノイズが酷くなった。そろそろ差し入れを買って戻るか。
「なぁなぁ警邏部隊司令官！堅苦しいからバグローヴィかグラナートって呼んでえぇ？俺もロボロでえぇよ？」
「なんと呼んでいただいても構いません。監視室長」
自分より小柄な監視室長が買って来た差し入れ(?)を抱えつつ、思い出したように言った。断わる理由もなく、自分の方が下なので了承を得る必要は無いと思う。話は逸れるが、差し入れ多すぎたか？まぁ部下にも配って貰おう。
「あっ、代金払うん忘れとった……いくらやった？」
「いえ、差し入れという事で。たいした出費ではありませんし」
「えぇの？こんないっぱい」
「構いません。インカムの性能については後ほど提出致します。それでは、失礼します」
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紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠pc垢 - ミツユキさん» 誕生日プレゼントとしてもう一話更新しました！大きく動いた回(?)となっております！ (2020年7月6日 22時) (
レス) id: a79284f49c (このIDを非表示/違反報告)
ミツユキ - 更新ありがとうございます。私の、最高の誕生日プレゼントになりました！ (2020年7月6日 18時) (レス) id: c04652f79c (このIDを非表示/違反報告)
紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ＠pc垢 - わぎゃあコメントありがとうございます!!コメント嬉しすぎて語彙力追い付かないです。現時点が今作一番の山場ですが、しっかりとハッピーエンドに向いますので！それまでもう暫くお付き合いくださいませ！ (2020年7月5日 22時) (レス) id: a79284f49c (このIDを非表示/違反報告)
碧 - コメント失礼致します。とても丁寧に作り込まれたお話で、私の語彙力ではこのお話の素晴らしさを言い表すことが出来ません…！軍パロ作品の中でも特に繊細に作られたお話だと感じました。これからも素敵なお話を楽しみにしています！長文失礼致しました。 (2020年7月4日 17時) (レス) id: 7cbe04ba0e (このIDを非表示/違反報告)
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