【wrwrd】国王でした。現在？拉致られて幹部やってます【男主】

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するとグルッペンが突然お腹を抱えて笑うと一度息を整えて言った。

gr「なんだ、そんな事か。簡単な事だ、友人をもてなさない人がどこに居る。それに俺は他の誰でもない、Aを認めたんだ。もう少し胸を張れ、今日からお前はwrwrd国第15幹部なのだからな」

「お前」その言葉は何の変哲も無いけどそれを聞いて衝撃を受けて、その場に立ち尽くして空中を見詰める。

　初めて、生まれて初めてお前って言われた。初めて家族以外で「僕」を必要にしてくれる人が出来た。良いんだ、もう「王」って殻は要らないんだ。

　一筋、涙が頰を伝って落ちた。それに続いてぼろぼろと涙が出てきて思わず声を出しながら泣いた。ここ一年、王になってから人前で泣いたことが無かったからか涙は全然止まらない。
　グルッペンは僕の肩に手を置くと「他の奴等とは明日会わせてやる。今日はもう夜だ、休んどけ」と言ってくれた後、静かに退室していった。

　それからどれくらい経ったのか、目元の腫れが治った頃詳しく部屋を探索して行くと万年筆やノートと言った物の他、色んな物興味深い物が見つかった。
　この国の細かいデータ、軍の特徴、周辺国の情勢、軍事力、狙っている国のリスト。そどれもこれも戦術を考えるには十分なデータで、少しだけ…と思い休む事も忘れてノートに書き込んでいく。

　うわぁ、こんなに資源がある国で想定して考えるのは初めてだけど凄いなぁ。周辺国と比べたら天と地の差じゃん。だったらいかに早くじゃなくて、いかに被害が出ないかで考えて…

　ふと窓側を見てみると部屋に似つかわない普通のガラス瓶に花が一本だけさしてあった。小さな濃い紫色をした花が穂の様になっているのを見て微笑んだ。

『うん、よろしくね僕の初めての友人さん達』






ライラック(紫)花言葉:『友情』『大切な友人』

(今回は切りが悪いのでかなり短くなってしまいました。すみません by月歩

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