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やむをえない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること。だっけ？だけど今は、受け入れる覚悟どころか目を開ける覚悟すら出来ていない。
あれの翌日、つまり今日。僕は自分でも気付かない間に寝ていて王城に運ばれていた様で、ベッドから起き上がって目を開けようとしたけれど聞こえてくる話のせいで起きようとは思えなかった。
「知ってる？国王陛下が無事に帰ってこられたんですって！」
「本当に⁉良かった。これでようやく大臣達の後継者争いとか色々うるさいのを聞かないで済むわね」
「それに、近頃国民がクーデターをしようとしていたらしいから、ちょうど良い蓋になったわね」
扉のすぐ前で話しているメイドさんの会話は、誰が聞いても「僕」の事は一切心配していないと分かる。
いや、仮に一番最初に話し始めた人は僕の事を心配してくれていたのかも知れないけれど今の僕には誰の言葉も「僕」について話している様には聞こえなかった。
おかしな…ほんのニ、三ヶ月前までここに居た筈なのに。向こうにいた時の方が長く感じる。今頃ならトントンが「早よ起きろ！」って怒ってやってくるんだけどなぁ。
布団に包まって外の世界を遮断しているとメイドさんの声は聞こえなくなってドアが乱雑に開かれた。
そして足音が近付いたかと思うといきなり布団を引き剥がされて急に視界が明るくなってある人物が見えた。
「王、随分と遅いお目覚めですな。さぁ早く起きて下さい、やって貰わなければいけない事は沢山あるんですよ」
それは僕が家臣の中でも一番嫌いな陸軍大臣。怒ると怖いし、なんだか僕の事を「王」どころか「人」とすら見ていない様な感じがして嫌だった。
いつもなら黙って従うけれど勇気を出して顔を背けずに目線を合わせて怒鳴る。
『いやだ！僕はもう国王じゃない。僕はwrwrd国第15幹部のAだ！今すぐにみんなの元に帰させてよ！』
陸軍大臣は一度たじろいたけどすぐに顔を真っ赤にすると僕の頭を殴って胸ぐらを掴まれた。
「餓鬼みたいな事言ってんじゃねぇよ。何が第15幹部だぁ？こっちはお前と言う責任の言い逃れが居なくなって困ってたんだよ。戯言抜かすな！」
流石は軍人と言うべきなのか、駄々をこねる様な僕の声とは月と鼈。彼の言葉を聞いて怯む。
陸軍大臣は僕の髪を引っ張ってどこかへ連れて行こうとするのを抵抗するのを諦めてなされるがままにしていると秘密通路から黒い塊が転がってきた。
あれ？これエミさんの部屋で見た様な…
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水龍(プロフ) - 月歩さん» 了解です！ (2020年3月1日 19時) (
レス) id: 04e8b3ba29 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - くずをさん» ありがとうございます！応援して貰える分もっと頑張れます！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなたの小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 本当ですか！そう言って貰えて嬉しいです！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜空 - 面白すぎますこんな事思い付かないです！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 62e5250950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年2月22日 21時
