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“こちらで処理を…”それを聞いた後僕の心の中で何からプツリと切れた気がした。気がしただけで本当は違うかも知れないけれどそんな事どうでも良かった。
確かに僕が本当に捕まっていて無理矢理働かされていたのなら今の状況は泣いて喜ぶんだろうけど、二度と帰りたく無かった国に強制的に連れ戻されて、友達からのプレゼントを勝手に捨てられてたと言うのが真実だ。
まだ、居たのにビックリだけど僕のファンで集めたいから盗ったならまだ話したら分かってくれるだろうけど、さっき処理って…
『返してよ。僕が
彼女の肩を強く掴み揺さぶりながら、八割がた叫ぶ様に問い詰めると彼女が突然肩を震わせ顔に手を当てた。
どうしよう…泣かせちゃったかな。なんて心配して手を離したけれど、そんなのは杞憂だった。いや、そもそもプレゼントを捨てた奴に心配をかける事自体が間違っていた。
「あぁA様、あの邪悪な国に洗脳されてそんな事を…おいたわしや。心配されなくても後一週間後には王城に返してあげます。それでは、ごきげんよう」
『え、ちょ、待って！』
手を伸ばしたのも虚しく彼女はすぐに部屋から出るとガチャンと音からして多分4つぐらいの鍵を閉めてどこかへ行ってしまった。
一人取り残された部屋の中。壁にもたれて座り込んだ。昔なら独りぼっちは平気だったのに、今は寂しくて堪らなかった。
洗脳って、そんな事ないのに。あんな場所二度と帰りたくないのに。ごめんなさい、プレゼント、貰ったのに…
みんな何してるんだろ。また悪戯してるのかな？それとも内ゲバして騒いでいるのかな？書類をガバって怒られてるのかな？それとも…心配してくれてるのかな？
ふと耳を澄ましてみると壁の向こうから凄く聞き覚えのある家臣達の驚いた声やそれを宥めて説明している様なあの女の人の声が聞こえてくる。
「王が戻られたとは真か！」
「であればすぐに仕事に戻って貰わなければ。やって貰う仕事は山積みですからな」
「まぁまぁ皆様、陛下はあの国に洗脳されております。ですので一旦私の家で安静にして貰った方が良いでしょう」
そうやって笑っている家臣達の声は普通の笑い声なんだろうけど、僕にとっては醜い禿鷹の鳴き声の様にしか聞こえなかった。
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水龍(プロフ) - 月歩さん» 了解です！ (2020年3月1日 19時) (
レス) id: 04e8b3ba29 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - くずをさん» ありがとうございます！応援して貰える分もっと頑張れます！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなたの小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 本当ですか！そう言って貰えて嬉しいです！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜空 - 面白すぎますこんな事思い付かないです！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 62e5250950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年2月22日 21時
