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見た事も出会った事もない人が現れて警戒して気構えていると彼女は満面の笑みを浮かべてこちらに向かって走ってくる。
この部屋は僕の部屋よりも一回り大きくて走って近付くにも少しかかるけどそんな事気にならない様なスピードで近付いていつの間にか僕の手を取って振っていた。
「A様！ようやくお会いできました！起きられるのは早かったので計算違いでしたけど無事で何よりです！！」
『えっとぉ、失礼だけど君、誰？僕達初対面だよね？』
なされるがまま話を聞いていると初めて会うのに何故か馴れ馴れしくてその事に若干の恐怖を覚える。戸惑っている僕に興奮している彼女。
なのであまり刺激しない様に語尾を伸ばして質問してみると彼女の動きが止まって急に泣き出した。
「酷いです！確かにお会いするのは初めてですけど覚えていらっしゃらないんですか⁉ほら婚約者候補三番目の！」
『んえ？あ、あぁあぁあ、はいはいはいあの三番目の人ね。うん大丈夫しっかり覚えてるよ！』
ヤバい…全っ然分かんない…そもそも何？婚約者候補三番目って婚約者候補がいるのも初耳だしどんだけいた訳？婚約者候補。いつ決まってたの婚約者候補…
覚えてるよ！と言った途端彼女は目を輝かせて、更に目力を強くして僕を見てくるのでどうにか目を逸らしていると彼女は絶えず笑顔で言った。
「いやぁwrwrd国に囚われていると聞いた時には気が狂いそうでしたけど、大丈夫ですか⁉向こうで拷問されたり座敷牢に入れられたりされてませんでしたか？無理矢理働かされていたとは聞いていましたけど」
それを聞いて振り回されていた手を払う。直ぐに心配されたけど無視をして彼女を睨みつける。
でも彼女は引く事なく寄り添ってくるので手をはたき落として2〜3メートル離れて絶対に顔を合わせない様に俯いた。
『ねぇ、今の情報どこで手に入れたの？』
「え、大臣の方から。A様がwrwrd国で捕虜になってると。他の会員が動きませんでしたので私が！腕利きのスパイを雇って救出に向かわせました！」
『じゃあなんで僕の部屋を荒らしてラペルピンを盗って行ったの？万年筆や懐中時計も。ねぇなんで？』
一度顔を上げて、問い詰めそうになるけれどあくまでも笑顔で、距離を取ったまま聞いてみると彼女の語勢は弱くなり向こうから目を逸らした。
「それは、貴方様を捕虜にした邪悪な国にせめてもの復讐をと。ラペルピン等は盗聴器やGPS の可能性もありましたのでこちらで処理を…」
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水龍(プロフ) - 月歩さん» 了解です！ (2020年3月1日 19時) (
レス) id: 04e8b3ba29 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - くずをさん» ありがとうございます！応援して貰える分もっと頑張れます！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなたの小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 本当ですか！そう言って貰えて嬉しいです！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜空 - 面白すぎますこんな事思い付かないです！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 62e5250950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年2月22日 21時
