18 ページ19
軍学校、やっぱりみんなそう言う道を通ってきたのかな？それに良いなぁ学校。色んな人達とお喋りできて一緒に勉強できて。
僕なんて無駄に広い部屋で雇われた教師とワンツーマンだったよ…
二人の思い出話が羨ましくて、そしてオスマンが言っていた事が気になって二人の会話に入って窓の外に見える軍学校の校舎を指差して聞いてみる。
『二人共あの学校出身なの？オスマンの話ではグルッペンもみたいだけど』
オスマンはすっかりあの圧がなくなった笑顔を僕に向けると紅茶を淹れてくれる。僕はその動作が話が長くなるって事に気付くと椅子に座り直した。
今の時間は13時、本来なら昼食を食べていないからお腹が空く筈だけど用意されていたクッキー等のお菓子のおかげでそこまで気にならなかった。エミさんも同じなのか静かにオスマンが話し始めるのを待っていた。
os「勿論、グルッペンも含めて幹部の7割くらいはあの学校出身やぞ。俺と同期なのがグルッペンとトントン、それとロボロやな」
『え？じゃあみんな年齢はバラバラなんだ。因みにエミさんも同じ学校出身なの？』
クッキーを摘んであ、これ絶対後でオカンに怒られるやつだ。と思いながらもお菓子に罪はないからとその指を離さず聞く。
エミさんはティーカップを置くと微笑んで言った。
em「ええ、オスマンさん達の二年先輩に当たります。でも私は幹部になるのは最後の方でしたけどね」
『先輩だったのに幹部になるのは遅かったの？なんで？』
os「エミさんは卒業後、軍将校をやんわり断って軍教師やっとったからな。まぁ後に上司になったグルッペンがほぼ職権乱用して幹部になったんよ」
em「まぁでも私は戦争屋ではないので、今でも教師は辞めてませんよ」
エミさんが今度は苦笑いして言うとオスマンは一瞬眉をしかめるとエミさんのほうを向いて「よく言うわ」と呟いた。
それの意味が分からないで居るとエミさんの話は終わってオスマンの軍学校時代の思い出話が再開した。
『へぇーグルッペンも甘党なんだ。でもお菓子を食べたいからって脱走しようとするって、凄いね…』
os「まぁトントンに止められんかったら懲罰確定やったな」
em「そんな事が…でもグルッペンさんとなるとあり得なくは無いですね」
ふと窓の外を見ると軍学校の時計塔に夕日が差して4時の鐘が鳴る。テーブルの上を見てもクッキーはもう一枚も無い。
早っ！こんなに経ってたの？そろそろ戻らないと！
するとオスマンに呼び止められる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 335人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水龍(プロフ) - 月歩さん» 了解です！ (2020年3月1日 19時) (
レス) id: 04e8b3ba29 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - くずをさん» ありがとうございます！応援して貰える分もっと頑張れます！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなたの小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 本当ですか！そう言って貰えて嬉しいです！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜空 - 面白すぎますこんな事思い付かないです！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 62e5250950 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月歩 | 作成日時：2020年2月22日 21時
