15 gr side ページ16
それは偶然だった。ロボロや鬱先生等による情報収集のおかげで西方にある一国を跨いだ先にある国の王が変わったと言う情報を手に入れ、大分落ち着いた一年後にその芽を刈り取り糧にしようとした時。
本来ならゾムだけで向かう筈だったがたまには観光に行きたいと思いトントンに内緒で行った王城。
まさか秘密通路がこうも雑に扱われているとは。それにさっき聞こえたあの家臣共の言葉、どう見ても王を人として扱ってない。あれではまるで国の責任を押し付ける為の道具ではないか。
呆れながらもゾムに王の部屋を任せ一人、通路の隅から隅を探す。がどこにも居らず諦めてゾムの方に行くと突然ノートが渡される。
訳が分からなかったが開いてみるとそれは素晴らしい物だった。自力で集めたであろうデータの数々。陸海空様々な戦力の運用、展開、攻撃方。並の軍学校卒業生なんかよりも緻密で、何より
コイツ、俺が考えていた事と同じ様なものを書いている。それにどれもこれも効率的で美しい。
ゾムが何かを言った気がしたが気にしなかった。ページをめくるたびに様式が変わっていくのを見るのはそれ程熱中した。
ふとページをめくる手が止まる。幾何学的模様の様にどこまでも隙が無いように見えるページ。普通の人間なら悲鳴をあげそうな程。
だがどこか違和感を感じよく考えてみると僅かながら綻びを見つけた。それが面白くて思わず声に出す。
gr 「戦線の隙間み〜つけた」
すると王が姿を現したがすぐゾムに捕らえられる。なので構わずノートの続きを見て行くとさっきのよりもより興味深い物を見つける。
さっそく解いてみようとすると王が大きな声で叫ぶように言った。
『ぶ、無礼者！私がこのグラニート王国代三十九代目国王と知ってのし、所業か！』
え、コイツ今噛んだ？それに少し経っても誰も気付かないって兵士とか居ないのか？
何故だか可哀想に思えてきて、自己紹介を兼ねて褒め言葉を贈る。
gr「面白い、一体どんな機略縦横な人物かと思えば臥竜鳳雛と言ったほうが合ってるな。
自己紹介が遅れたな。俺はwrwrd国総統グルッペン・フューラーだ」
後はゾムがやってくれるだろう。そう思い再び思考を始めるがすぐに終わった。理由は単純続きが無いのだ。
普通の戦術書だったら十分となるのだろうがコイツのとなると違う。それに確かにコレには美しさはあったがどこか投げやりだった。
gr「おい、国王。ここのページは作りかけじゃないか。続きは無いのか？」
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水龍(プロフ) - 月歩さん» 了解です！ (2020年3月1日 19時) (
レス) id: 04e8b3ba29 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - くずをさん» ありがとうございます！応援して貰える分もっと頑張れます！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなたの小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 本当ですか！そう言って貰えて嬉しいです！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜空 - 面白すぎますこんな事思い付かないです！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 62e5250950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年2月22日 21時
