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「王、この書類に書いてある村の貧困への対処法考えて頂けましたか？」
『えっとぉ、ちょっと待って！最終確認させて！』
家臣に聞かれて慌てて持っている書類を確認する。
なんとそれは貧困の打開策ではなく昨日徹夜して考えていた歴史書にあった戦争を仮想して作った戦術案じゃあないですか！
家臣の方からは小さく溜息が聞こえたけど取り敢えず聞こえないフリをして引き出しの中から本物を取り出してやり過ごす。確認した後書類を渡して家臣は去っていった。
危なかったァァァァ！間違えて戦術案を渡す所だった。ギリギリセーフッ
一応のノルマを終わらせて手が空いたから執務室にいるのもなんだからお父様達が時みたいに、公園に行ってみようと門の所に向かう。
勿論！物語でよく有る仲の良い給餌の娘とか友人の騎士とかに出会う訳も無くボッチで行く。
あ〜折角なら本でも持ってきた方が良かったかな？
廊下に居る衛兵や門番に声をかけられる事なく城を出ようとすると門の外から大きな声が聞こえてきて一気にそれが広がった。
「国王陛下だ！」
「何でわざわざ自ら城を出たんだ？」
「どうでも良いだろ！国王が御目見するなんて珍しいにも程があるぜ！国王万歳！」
慣れない歓声と視線の数に圧倒されていると今度は後ろからも歓声では無いけれど大きな声が聞こえてくる。
「国王様！どこへ行くのです！」
「勝手に出かけられたら困ります！まだする事は有るのですよ！」
「貴方はもう国王なのですよ⁉先代亡き今頑張って貰わなければ」
ここに居るみんなが口を揃えて言うのは「国王」という言葉。一年前は名前で呼んでくれていたのに今では「国王」「陛下」この二つ。
自分でもよく分からないけど何か叫び出したい衝動に襲われたけど、どうにか抑え込んで家臣達の方を振り向いて苦笑いを浮かべる。
『あはは、ごめんなさい。みんなの様子が見たくて、つい』
集まってきた群衆に手を振るとすぐに城の中に戻る。その間に陸軍大臣に怒られていた気がしたけど頭には入って来なかった。
ただペコペコと頭を下げては『ごめんなさい』と言って、愛想よく振る舞うと彼等と別れ再び一人、部屋に向かう。
『何処にいても国王、国王。はぁ…何でこんな目に…って、へ？』
俯きがちに溜息を吐き自室の扉を開けてみると部屋には僕が溜め込んでいる戦術案を書き連ねたノートを見ているフードを被った知らない人。
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水龍(プロフ) - 月歩さん» 了解です！ (2020年3月1日 19時) (
レス) id: 04e8b3ba29 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - くずをさん» ありがとうございます！応援して貰える分もっと頑張れます！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 初見失礼します！あなたの小説面白くて大好きですこれからも応援してます！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
月歩 - 本当ですか！そう言って貰えて嬉しいです！！！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 55b2340671 (このIDを非表示/違反報告)
夏夜空 - 面白すぎますこんな事思い付かないです！ (2020年2月24日 9時) (レス) id: 62e5250950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月歩 | 作成日時：2020年2月22日 21時
