33話 ページ34
Noside
堂々と道を歩く一人の男がいた。その男はすれ違う人々が彼をもう一度見るため振り返るほどの容姿端麗だった。
彼は周りから向けられる視線を気にしない。生まれたときから彼にとってそれは日常なのだ。
更に自身が選ばれた存在だと思っているのもあるだろう。
普通ならば彼の考えが間違っていると誰かが注意しそのまま育つことはない。
しかし周りも認めてしまうぐらい彼は特異だった。
そんな彼にも頭の上がらない人物が四人いる。
まず両親だ。彼いわく自身を産んで育ててくれた両親を尊敬するのは当たり前らしい。
間違っていないがそれを当たり前のように話す頃さえなかなか難しいだろう。
次に彼の妹だ。
彼は産まれてくる妹に興味はなかった。しかし彼は産まれたばかりの小さな妹を抱き大事にしようと思った。
それは彼にとっては初めて生まれた感情だった。
妹は彼や両親とは違って白髪だった。両親や彼は黒髪でも何故か妹だけは白髪だったのだ。
そんな姿でも彼や両親も妹を見捨てなかった。逆に妹のチャームポイントだと思っていたほどだった。
妹は周りから化け物等と言われてもピュアに純粋に生きていた。
それもまた彼がいとおしいと思う理由のひとつだった。
最後の一人は………妹の幼馴染みだった。
妹の幼馴染みは普通に妹と接していた。妹は嫌われるのを恐れて黒髪のカツラを被っていたが。
幼馴染みは彼から見ても性格が変わっていたと思う｡彼の性格も充分変わっているが。
妹に勉強を教えたのも幼馴染みだった。妹には友達がいなかったので友達と呼べる存在がいて彼も安心している。
妹がもし結婚すると言い出したら彼は幼馴染みしか許さないつもりだ。
その時が来るまで彼は妹を守り続けると神に誓った。
そんな彼に学校からフランスの留学の話がきた。
両親は彼の意思に任せると言ってくれた。彼は妹を守ると誓っていたため当然のように断るつもりだった。
それにもし留学すれば留学中に引っ越し擦ることになるのも心配だった｡
妹は幼馴染みと離れることになるのだ。また妹に友達がいなくなることを恐れたのだ。
しかし妹に「チャンスを掴まないのはバカだ」と一喝されて「心配しなくても大丈夫。新しい町でも友達を作る。約束するから。」と妹が笑顔で言ったのだ。
彼が気にしていることを妹は気づいていた。情けないという気持ちもあったがそれよりも自身が寂しくなると思ったことに少し笑ってしまった。
彼は妹の言葉を信じて留学することにした。
妹がその約束を守る気がないとは知らずに。
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ユイ - 別サイトの小説の投稿は違反ですよ。報告しますね。 (2018年7月13日 16時) (
レス) id: 60782ccd21 (このIDを非表示/違反報告)
Reiran(プロフ) - この小説、別のサイトで見たことがある内容なのですが、盗作でしょうか？もしそうなら消した方がいいですよ。 (2017年10月3日 1時) (レス) id: d8d89cf29a (このIDを非表示/違反報告)
鳥取 - 盗作はするべきではありませんね。 (2017年10月2日 1時) (レス) id: d17c5d69e5 (このIDを非表示/違反報告)
ベル大好き瑠威ちゃん！ - 天の釣り船さん！ありがとうございます！これからもガンガン更新していくので末永くお見守り下さい！ (2017年9月21日 0時) (レス) id: f5e7780e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベル大好き瑠威ちゃん！ | 作成日時：2017年9月12日 0時
