「迷イのアリス」4 ページ7
____温室
花壇の前に、2人はいた。
「あぁ、帽子屋とアリスか☆どうしたのかな☆」
「2人の姿が見えなかったから探してたの。」
花壇の中に咲いた、7色の薔薇____
その下に咲いた花____
「ネムリネズミちゃん曰く、これは僕の花じゃないかっていってるんだよね☆」
たしかに、チェシャ猫っぽい紫の薔薇の下に咲いているけど_____黄色いユリが、
「黄色いユリ____花言葉は、『陽気』『偽り』」
ネムリネズミは本を眺め、そう言った。
_____チェシャ猫の、花だ。
なんでかわからないけど すぐに理解した
「ネムリネズミ、その黄緑っぽい薔薇の下にも蕾があるぞ?」
「その薔薇はネムリネズミちゃんのだね☆」
「………そう、だね……」
この花は、どういう意味があるんだろう。
そして、枯れかけた水色の薔薇の真横に、白い蕾がついていた。
「さしずめそれは、主役になる奴の薔薇が咲き変わる、ということだろうな。あのクマの言い方からするに、全員が主役にならないとここから出られないだろう」
帽子屋がネムリネズミの肩を支えながらそう低く告げる。
「___つまりこの、絶望のゲームが最低でもあと6回も続くってことだね」
なんでこんなことをしなくちゃいけないんだろう
なんで、このメンバーで?
そして、チェシャ猫だけ過去がわからないことも気になる。
「2人共、すまないがネムリネズミが労力を使って寝てしまいそうでな。1度部屋へ連れて帰ってくる」
帽子屋が肩を支えていたのは眠っていたからなのだろう、帽子屋はネムリネズミを担ぐと温室をあとにする
「……ねぇ、チェシャ猫」
「なんだい?アリス」
「何か、覚えているものは本当に、ないの?」
「……」
チェシャ猫は1度考え込むと顔をあげて
「本当に何も思い出せないんだ。でも…名前を聞く前から、君がアリスだってことは何故かわかっていた。」
「………ふーん。不思議なことって、あるんだね」
「ちょっと食堂でお茶していこうよアリス☆」
「……はいはい。そうしようか」
私達はどこかであったことがあるのかな__?
____深夜
「目覚めノ時間、ダヨ?ネムリネズミさん?」
図書室にいた、ボクの頭に本が降り注いだ。
そのうち1つが、音を立ててボクの頭に当たる。
何かの引き出しをあけたように、
心のどこかで カタン と何かが開いた音がした
「____いったぁい〜!」
頭に残るズキズキした痛みに耐えながら、床に落ちた本を拾う。
_____clover_?
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Rain(プロフ) - コメント返信遅れてすみませんヾ(・ω・`;)ノ2人はもちろんですがアリスとチェシャ猫、ハートの女王様とトランプ兵ちゃん達もこれから色々ありますのでこれからもよろしくお願いします! (2018年11月4日 14時) (レス) id: 2be2978128 (このIDを非表示/違反報告)
杏梨 - すっごく面白いです!個人的に帽子屋さんとネムリネズミちゃんの雰囲気が好きです!これからも応援してます(*´ω`*) (2018年10月12日 20時) (レス) id: 39f1435603 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rain | 作成日時:2018年10月3日 19時