【呪術廻戦】Re:ゼロから始める呪術師生活(半強制)Ⅱ【夏油傑】 (ページ7)

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コバルトブルーページ7

五条悟はその日、乙骨憂太のいる国から日本へ帰る飛行機の中に居た。
その報せを受けたのはちょうど空港に降りたった時だっただろうか、携帯を取り出し機内モードを解除した途端に入る大量の通知。

それらを取捨選択していると、一人しかいなくなってしまった同期からの連絡が目に付いた。

"目、覚ましたぞ"

簡潔に綴られた言葉に、主語はない。
だがなくてもわかる、誰が目を覚ましたのか。

五条は空港を出てすぐに人気のない場所へ移動する。
その理由は言わずもがな、親友の妹であり、婚約関係にある女性の元へ一刻も早くたどり着く為である。

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去年交わされた契約のような婚約関係に思いを馳せながら、浮上するに任せた意識と瞼が捉えた最初の景色は婚約者(仮)の蒼い瞳……ではなく至極現実的な、無機質な真っ白い天井だった。

{むしろよかった、五条さんの瞳とか目が覚めてすぐに直視するもんじゃないし}

未だぼんやりとしている意識を必死に繋ぎ止め、自分の置かれた環境を理解しようと務める。

左手と右脇腹に若干の違和感があるぐらいで視界は明瞭になりつつある。
意識もゆっくりとではあるがはっきりとしてきた。
消毒液の匂いと、規則正しい音、右手の人差し指に感じる圧迫感から察するにここは病院だということがわかる。

何度か瞬きをして、眼球が問題なく機能することを確認し、周りを見渡すと白衣を着た女性が私のそばで仕事をしている様子が目に入った。

しばらく女性を見つめていると、私の視線に気がついたのか声をかけられる。
女性の問いかけに軽く反応を見せると、私の頭上に手を伸ばし機械を手に取り、彼女はどこかへ連絡を入れた。

{今、何日だろ……暑くなったよね多分……}

女性が背負っている空はコバルトブルーのように見える、きっと今外は夏に浮かれているのだろうとそう思った。