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『ん〜、やっぱりこれだけだとなんか物足りないよね…』
お母さんが着ていたというドレスは状態も良く、綺麗な淡いピンク色をしていたが、落ち着いたデザインのため舞踏会に着て行くには少し華やかさが足りない。
『無難にリボンとかレースを足せばいいかな?どう思う??』
SG「チュウ!!」
似合うよ、といったような仕草をしてくれる。
『チャニは?』
DN「チュー!!」
と言いながらリボンを運んでくれる。
『ふふ、手伝ってくれるの??ありがとね』
2匹ともお手伝いしてくれるらしく、レースやリボンを運んでくれた。
舞踏会まであと少し。早く仕上げないと。
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NY「灰かぶり〜、ちょっとこれ運んでくれない?」
ドレスを準備していると下からナヨンさんの声がした。今はそれどころではないが命令に背けるわけもなく…
『……分かりました。今行きます』
時間がないがさっさと用事を終わらせればいいだけのことだ。
ふとドレスの方に目を向けると、2匹が心配そうな目でこちらを見ていた。
『大丈夫だよ、すぐ戻ってくるからね!!』
SG&DN「チュ!!」
ナヨンさんに頼まれたのは正直今やる必要があるのかよく分からない仕事ばかりだった。彼女は一体何がしたかったのだろうか。
『お嬢様、頼まれていた仕事が終わりました』
ナヨンさんの部屋をノックして声をかけるも返事がない。勝手に入ることも出来ないしどうしたものか…
SG&DN「チューーーー!!!」
『わっ!!急にどうしたの??』
私の部屋かキッチンにいる時くらいしか出てこないのに、いきなり足元に現れて驚いた。
2匹とも上を指しながら焦っている様子。
『…上ってことは私の部屋?どうかしたの??』
早く部屋に戻って!!と急かすような仕草にハッとした。
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どうして物語の内容を忘れていたのだろうか。
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『私のドレスに何してるの…?』
NY「あら、これがあなたのドレスだったの?ごめんなさいね〜雑巾かと思ったわ!!」
ニヤニヤする彼女の足元には汚水を入れたバケツがあり、その中にはピンク色のドレスが八つ裂きにされて入っていた。
『…っ、どうしてこんな酷いことを!!』
シナリオ通りにいけばドレスが準備出来るはずがなかったのに。
どうして忘れてしまっていたんだろう。
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Re:(プロフ) - 千笑さん» 嬉しいお言葉ありがとうございますㅠㅠ私もプリンセスの中で一番シンデレラが好きなので、とても長くなっちゃいましたㅎㅎ (2021年9月22日 21時) (レス) id: 7a7c61f04b (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 主さんの世界観が素敵すぎて、脱帽です!個人的にもシンデレらが好きなので、とても楽しませていただきました。ウジの話も面白かったです!素敵なお話をありがとうございました。 (2021年9月22日 7時) (レス) @page50 id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
Re:(プロフ) - ありすさん» コメントありがとうございます!!そう言っていただけてとても嬉しいです;; 毎日更新出来るように頑張っていくので、最後までお付き合いいただけると嬉しいです^^ (2021年4月2日 22時) (レス) id: 1513ece9ab (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - コメント失礼します!おとぎ話と現実がいい感じに混ざってて私の好みドストライクです!!セブチのファンタジーとか需要でしかないのでこちらの作品に出会えて嬉しいです…更新楽しみにしています! (2021年4月2日 21時) (レス) id: 876b37614f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Re: | 作成日時:2021年3月30日 17時