お願いポリスマン【d!】

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｢つまり､今回が4回目という事はそれまでの3回のストーカー被害に私は気づいてなかった……って事ですよね？｣
｢あははは！鈍感すぎやろ！｣
｢そういう鈍い所も可愛くて守りたいって思うから全然ええと思いますけどね｣


コネシマさんはさっきから爆笑しながら机をバンバン叩いている｡失礼な奴だな｡

まぁでも､確かに昔から物を無くすことが多かった｡
新しいものを買い換えてもらう度に母親から｢アンタ抜けすぎじゃない？｣とよく心配されたのを思い出す｡

大人になっても物をなくす癖は治ってないと諦めてたけど､まさかストーカーのせいだったなんて｡
もしかして学生の頃の物をなくしてのもストーカーのせいだったり？……それは無いか｡あの時は単純に物をなくす天才だったんだろう｡


｢望月さんアレやろ？昔からろくな男と恋愛してへんやろ？｣
｢会って間もない人に言う話でもないので黙秘権で｣
｢シッマやめたれ…｡Aさんはこの間の元彼からはDVされて耐えられんくて別れたんやから…｣
｢おま…っ､せやったか｡すまん､辛いこと思い出させたな｣
｢それ一年前の話ですしもう傷も癒えてるので変な同情やめてください！！｣


あんな男別れて正解ですよ！というトントンさんが怖い｡貴方いつから私のストーカーしてたんですか？
自分の元彼まで知られてるとか恐怖すぎて足の震え止まらないんだけど｡

私の元彼の話をするトントンさんとそれを聞きながらちょこちょこと相槌を打つコネシマさん｡
なんで私は脳みその片隅に閉まっておいた元彼の話を今日初めてあった男に全部知ってますという感じで説明されてるのかよく分からない｡
何だこの状況｡

解放してくれるまで大人しく待っておこうとたまに話を振られながら時間が過ぎるのを待っていると､コンコンコンッと軽いノックの後に扉が開いた｡

そこに居たのは茶髪の警察官と､涙を堪えている私の親友の麻子｡
麻子は私と目が会った瞬間､｢うおー！！｣と勢いよく私に抱きついてきた｡


｢泥酔状態だったのに見捨てないでくれてありがとう｡頼りにならない親友でごめんねぇ〜！！｣
｢何言ってんの､見捨てないに決まってんじゃん｡麻子が生きてなかったら私は誰に愚痴を吐けばいいのさ｣
｢そうだよね……｡まともな男と恋愛できないせいで友達がもう私しかいないAが､私以外に愚痴言えるわけないもんね｣


冷えた空気の中､再び爆笑するコネシマさんはもう許さないと決めた｡

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