The remaining time〜6〜

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驚かしてやろうと思って寝たフリをしているがなかなか来ない

じゃないとほんとに眠ってしまいそう

まぁ、どんだけ寝るんだって話だよね
どんだけって聞かれたら"永遠に寝てられる"って言ったら怒られそうだなお父さんにｗ

もう、寝そうって時にドアが開く

今頃かい！もう、寝る寸前だったんだけど!!!

ドアが閉まる音と共にこちらへと近づく足音が聞こえてくる

この足音は絶対に…お父さんだ

ベットの近くにあった椅子を持ってきて腰をかけたお父さん

私の頭を静かに撫でてそっとそのまま置いた状態で

父｢Aは…ほんとに心配ばかりかけて
ハラハラさせて、でも最後は笑顔で…
その笑顔が他の人まで元気にしてる
自分のことじゃないのに親身になって自分の事は後回しにして体の異変にも気づかずに…
ここまで来てしまって…もっと大事にしてくれよ…頼むから…Aの体は1つしかないんだぞ？命は1個しかないんだぞ？
Aは手術は望まないって硬い意思は変わらないんだな…最初に診察に来て久しぶりにAに会えると思って楽しみに待っていた自分が居た…でも腫瘍が分かって最初は信じたくなどなかったんだ、どうしてうちの娘が？って…でも、Aは腫瘍を受け入れて前向きに考えて強がっていたのは俺の前だけでだろ？心配させたくないなんて言って最後は泣かせやがったのによ…
あの後涙が止まらなかったんだからな？｣

お父さんがこんなこと思ってたなんて…

思わず私まで泣きそうになっちゃう…

でも、嬉しかったちょっとこしょばゆかったけどこうやって思ってもらえてたなんて…

お父さんは頭から手を退け手を握り包み込んだ

こんなにお父さんの手って大きかったっけ？
それにしても暖かい 泣きたくなるくらいに暖かくて… こうやって手を触れ合うの何時ぶりだろって考えていたら我慢していた涙が流れていた

お父さんは涙に気づいたのかそっと優しく
涙を拭ってくれた

暫くしてお父さんは
病室を出ていった

まだ、お父さんの手の温もりが感触が残っている

『お父さんの…バカ…』

静かに涙を流した

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