The remaining time～5～ (ページ15)

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私達は楽屋へと足を向けている

その際にもずっと握られ離されることのない私の右手

でも、そんなことでも幸せだと思えるのはどうしてだろ、安心出来るの…

あっという間に着いてしまった楽屋

亜嵐くんはためらわずドアを開ける

ガチャッ

中へ入れば皆の顔がやたらとニヤけている中
玲於くんとメンさんはポカーンとしている
が玲於くんは何かに勘づいたのか口角を上げていた

亜嵐くんの手が離され
静かに隣を跡にした

その瞬間あぐりが駆け寄ってきて

あ｢何してたの？｣ニヤニヤ

『えっ…///何って…』

あ｢顔あっかい、分かりやすいねAは｣

『あぐり…私生きてる？』

あ｢生きてますよ？じゃないと私と話すこと出来ないよ？｣

『そっか！』

あ｢等々頭までやられたか…｣

『あぐり？』

私は容赦なくあぐりを睨みつけた

あ｢何？…あっ…ごめんね？｣

『まぁ、許す』

あ｢ありがとう！｣

なんか、ほんとに調子がいいんだから…

あ｢そろそろ、セットする？｣

『そうだね！じゃ、皆セットします！』

玲｢よろしく｣

静かに椅子に座る玲於くん

『はい…』

何故か私は玲於くんの顔を鏡越しに見つめていて

玲｢なに？｣

その声にふと我に返った

『いや…なんでもありません』

玲｢あっそ｣

どうしたのかな？
でも、さっき記憶…なのかな？

まあ、いいや
早く済ませなきゃ

『失礼します』

[失礼しますなんて言ったことないのに…
てか、どこに入るん？by:あぐり]

玲｢ん｣

[気づいてはいの！？まぁ、それはそれとしていいっかby:あぐり]

メイクの技術は忘れてなかったみたいで体が覚えていた

玲於くんの肌に触れる度に感じる温もりが心地よくて何故か懐かしい

玲於くんは今少し俯いて目を閉じている

『よし！出来た』

玲｢ありがとう｣

『いいえ』

玲於くんが椅子から立ち上がり去り際に

玲｢髪似合ってんじゃん｣
そう言って頭をクシャッと撫でてくれた

気づいてくれてたんだ…

素っ気ない態度をとっていても
ちゃんと周りの子と見てくれてるんだなって
頬が緩むのを隠すために顔を俯かせていると…

隼｢どうしたの？頬緩んでるよ？｣

そう言って私の顔を覗き込ませる隼くん

『わぁっ！ビックリした』

隼｢そんなにビックリした？｣

『心臓止まるかと思った』

隼｢大袈裟だなぁ、じゃ、お願いします！｣

『はい！』