38話 ページ38
実「今日はお前と任務か」
『みたいですね』
実弥の専属医になって2年が経ち、実弥は19、ヒナタは17になった。そしてこの時、ヒナタが風屋敷に住み込みで働くようになり、自然と専属医の仕事だけでなく、身の回りの世話などをするようになった。また、同居しているからか2人で任務を任せられる多くなった
実「鬼の詳細は聞いてるか」
『はい。女子供を中心に襲うらしく、運良く逃げ切った人の話によると、鬼に襲われた際、幼い頃の幻覚を見たとのことです』
実「幻覚系の血鬼術か、気をつけねえとな」
いつものように作戦を複数立て、鬼が出没するという村へと向かった
『どうです?上手く痣は隠せてますか?』
実「嗚呼、大丈夫だ」
目的地に到着後、生存者に当時の経緯を話してもらい、村人の協力を得て作戦の準備を始めた
作戦はヒナタが村娘に扮し、鬼を誘き寄せてからわざと血気術に掛かり、鬼が油断したところを実弥が頚を斬るというもの
もちろん、失敗すれば直ぐに他の作戦に移行出来るようにもしてあった
『これでよし』
実「ほお、なかなか変わるもんだな」
そこには、女物の着物を身につけ、額の痣は白粉で隠し、黒粉で髪が黒くなったヒナタの姿が
『あとは、夜を待つだけですね』
実「油断すんなよ」
『わかってますよ』
この時、ヒナタは想像もしていなかった
全てを思い出すことになるなんて
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作者名:ホタル | 作成日時:2020年1月31日 0時