風柱の継子兼専属医【鬼滅の刃】 (ページ2)

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2話-村田side- ページ2

その日は、数人の隊士達と共に任務先である那田蜘蛛山に入った。しばらく歩くと突然、狐の面をした奴が走ってきて、他の隊士に斬りかかってきたのだ
止めに入ろうとしたが、奴は無差別に斬りかかってくる。面で視界が狭まっていたのか、攻撃は幸い当たることはなく、隙を見て全員で逃げ出した
しかし、俺は運悪く木の根に躓いて転んでしまった

村(あ、死んだ…)
『あの、大丈夫ですか』
村「へ」

狐の面をした奴が近付いてきて、このまま斬り捨てられるのかと思ったのだが、予想に反して奴はしゃがんで俺の心配をするだけでなく、手を差し伸べてきたのだ

村「な、何かの罠ですか…」
『えっ、いやそんなつもりは…』
村「さっき仲間に斬りかかってたじゃねえか!」
『ああ、あれは』(ｻﾞｸｯ
村(!!?)

奴は俺の腕スレスレに刀を突き刺した
あまりの突然の事で声を出せず震えていると、奴は刀を突き刺した部分を見るように言ってきた
恐る恐る見てみると、そこには白い蜘蛛がいた

村「く、蜘蛛…?」
『自分が斬りかかったのはこの蜘蛛が吐き出した糸です。貴方と先程の方々は危うく鬼の操り人形にされるとこだったんですよ』
村「!?」

全く気が付かなかった
恐らく、此奴は俺たちと離れた場所から山に入ったはず。にもかかわらずすぐに俺たちの場所を把握し、蜘蛛の糸にも気づいた

村(此奴、とんでもねえ奴なんじゃ…)
『多分、もうすぐしたら癸の竈門炭治郎と嘴平伊之助が来る筈です。来たら状況説明お願いします。ここには十二鬼月が居ることも。私は蜘蛛の主の頸を斬りに行くので』
村「あ、おい!?」

そのまま奴は走って行ってしまい、俺は俺で蜘蛛に気をつけながら下山していた
すると、奴が言った通り癸の竈門炭治郎という奴が来て、伊之助と呼ばれる猪頭もいた

炭「今の状況は?」
村「あ、ああ。今は…」

俺は奴の言う通り、さっき起こったこと、蜘蛛の主を狐の面をした奴が斬りに向かったこと、そして十二鬼月がいることを伝えた

炭「十二鬼月!?それは確かなんですか!?」
村「お、俺はわからないよ。ただ、狐の面をした奴がお前に伝えろって…」
炭「狐の面…?」

どうやら炭治郎は狐の面をしたあいつの事を知らないようだ。知り合いじゃなかったのか?

村(そういや、どうして彼奴は十二鬼月が居るって知ってんだ…?)