【STORY.27†執行者達の攻撃】 ページ7
A「…気持ち良かった？」
夜月「…俺達からの二点のプレゼントは」
天馬「…えっ？」
フェイ「…！」
其々のポジションに戻る前に、擦れ違い様に笑いながらそう言った。
隣で歩くお互いにのみ聞こえる声で短く会話する。
A「次の段階ね」
夜月「ああ。そうだな」
既に自分のポジションに戻ってる風音達も、私と夜月の顔を見てよく似た笑みを浮かべた。
紅蓮が蹴りだす前に…私は「歌」を使って、夜月は「声」を使って、皆にのみ伝える。
A「『序章はもう終わり。…ここからが、本番』」
夜月「『思う存分…暴れていいぞ』」
風音「(分かった)」
林檎「(はぁ〜い♪)」
紅蓮「(了解っと)」
誠人「(わー、俺待機だー)」
二点も先手を取られているというのに、笑っている私達を見て流石に気付いたみたい。
フェイ「…気をつけて。…何か隠してるみたいだ」
SARU「なんだって？」
美琴「…琴音…」
A「『さぁ、始めましょう。…愚かなサッカープレイヤーどもに捧げる、復讐の歌を…』」
紅蓮「さーぁて…やってやるとするかよ！」
そう紅蓮が口にした時、試合再開の音が鳴り響いた。
フェイ「SARU！何してるんだ！」
SARU「何してるか？サッカーだよ！それ以外に何があるって？」
黄名子「け、喧嘩はやめるやね…」
霧野「狩屋！一人で突っ込むなって言ってるだろう！」
狩屋「誰かが行かなきゃ変わりませんよ！」
錦「こんな時に喧嘩してる場合じゃないぜよ！」
天馬「…一体、どうしたんだ…」
美琴「…皆、心がバラバラになってる」
今の雷門側の状況は、文字通り最悪だった。最早、喧嘩してない人を数えた方が早いぐらい。
神童「くそっ…何がどうなって…」
林檎「どこ見てるのかなー？」
神童「…！」
相手陣側に上がってた林檎と紅蓮が神童君の両脇に。
林檎「うふふ♪…覚悟しな！」
紅蓮「逃がしはしないぜ！」
二人の必殺技が発動する。林檎の見せる幻覚と、紅蓮の身体能力が成す技。
林檎･紅蓮「｢ブラッディ・トラップ！｣」
神童「──うわぁあーっ！」
霧野「…神童！」
林檎「もーらい♪琴音！」
紅蓮「…ブラックアップル」
林檎「何か言った？」
紅蓮「いえ何も」
林檎からボールを受け取り、立ち止まり周りを見る。
…本当、馬鹿みたい。
A「…来なさい、歌姫ミューズ！」
天馬「…あれが、先輩の化身!?」
A「…ゼロシャウト！」
化身を出して、シュートを放った。
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作者名：睦月火蓮 | 作成日時：2015年4月19日 23時
