【イナGO】炎と涙、復讐～歌姫の逆襲～(2)【Story remake version】 (ページ11)

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【STORY.31†ウタヒメの怒り】ページ11

「こんなの…こんなのサッカーが泣いてる！」

A「…！」

そんな声が飛んできた。かと思うと同時に、「風」にボールを掠め取られて得点を奪われた。
エンフォーサ 3-3 雷門

A「…くっ」

私からボールを奪った人物を思わず睨みつける。

天馬「俺達のサッカーは…こんなんじゃない！皆、思い出してください！俺達のサッカーを！」

神童「天馬…」

…不味いわ、雷門側に士気が戻り始めてる。
このままだと…。

天馬「青空先輩達にサッカーの楽しさを…思い出してもらう為にも！」

その言葉が、私を苛立たせた。

A「…思い出す、ですって…？」

どす黒く、別人にも思えるような声で、いつの間にかそう言っていた。

天馬「俺達とサッカーをしてる時の青空先輩は、凄く楽しそうでした！…だから、思い出してください！」

A「ふざけないで！思い出す？私は思い出した！だからこうして実行してる！」

天馬「先輩達に何があったのか俺には分かりません。だけど…本当は、俺達と──」

A「何も知らない癖に…私達のことなんか、何も知らない癖に！知ったようなこと言わないで！」

夜月「…！待て琴音！」

夜月の制止が聞こえてても、もう…これ以上怒りを抑えきれない。
抑えきれなくなった怒りは力になって、「歌」が声に滲み出す。

A『知らないなら…嫌でも分からせてあげる！』

何が起きたのか、どうしてこうなったのか。

A『思い知れ！』