【イナGO】炎と涙、復讐～歌姫の逆襲～【Story remake version】 (ページ3)

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【STORY.01†孤独のウタヒメ】ページ3

変わり映えない毎日。つまらない日常。くだらない日々。
一体、僕が何をしたというのか。
理不尽にも、僕は所謂「いじめ」のターゲットにされてしまった。

「強いわね青空さん…」
「私だったらもう転校して…」

僕のいる席は、教室の一番後ろ端の窓際。
今の会話は、教卓前にいる女子達の小声。
それだけじゃない。「私」には、学校中の会話が聞こえる。
人が集まる場所は好きじゃない。他人にとって「ただの会話」が幾つも重なって、騒音に聞こえるから。
普通じゃないのは、今に始まったことじゃない。
登校してすぐ、朝のホームルームまで机に顔を伏せる。こうすれば誰も基本的に話しかけない。
元々上のこともあって、顔色が悪いから更に話しかけないだろう。
…約数人は除いて。

「おはよう、青空」

「まーた寝たふりしてんのー？」

A「…」

渋々僕が顔を上げれば、案の定。
神童君、霧野君、倉間君、浜野君に速水君。同じ部活の人達が。
僕が苛められていても、この人達はずっと挨拶をしてくる。
「例の人」が来るまでの時間は。

A「…おはよう。…おやすみ」

倉間「おいコラ寝る」

A「いいから(小声)」

倉間「はぁ？……あっ」

独特の鼻歌が、下駄箱側の遠くの廊下から徐々に近付いて聞こえてくる。
次第に教室中の騒音がなくなってくる。

倉間「…悪い(小声)」

申し訳なさそうな表情の、近くの五人の顔を見て机に伏せる。
それから間もなくして教室の扉が開かれた。