安心してください、脱ぎませんから

22話 ページ28

五「そ、そのご両親はどうなったんですか…?」
『さぁ?私にもわかりません。ただ、これだけは言えます。話に出て来た母親は、取り返しのつかない事をしていた。という事だけ…』

そう言うと、薬研と青江以外全員部屋から飛び出して行ってしまった
少し怖がらせすぎたかな?

青「ふふふっ。意地悪だね、君」
『何がでしょう?』
薬「その話には裏があるんだろ?聞かせてくれや」
『おや、お2人にはお見通しでしたか。では、お話致しましょう』

そう、この話には裏がある
実は、家族の元に運ばれたパソコンは盗品。母親が近所に住む、在宅ワークをしている人の家から盗って来た物だ
しかし、運の悪い事に、盗られた人はパソコンに詳しい人物で、家にあるもう一つのパソコンと盗まれたパソコンを連動させていた
そのため、電源が入っている状態であればパソコンをコントロールできる。さらに、盗まれた人はイタズラ好きで、盗まれたパソコンにウィルスを感染させ、自動的にパソコンを起動できるようにし、例の女の子の声を出す為のアプリをインストール、起動させたのだった

『で、盗んだ母親が父親に「この家の人にもらった」と嘘をつき、不法侵入と器物損壊、更に母親は窃盗罪で捕まった為に朝になっても家に帰って来なかったという訳です』
青「欲に塗れた結果だね」
薬「ちったあ疑えよな、その旦那も」
『人は…欲に塗れた時点で終わりですから』

そう人は欲に塗れた時点で終わり
たとえ、間違っていたと後から気づいてももう遅い
失ったものは取り返せないのだから…

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