story170 ページ6
Aはゾクッとし、腰が抜けたのか立てずにそのまま後退りをし続けた。
レイジはそれをゆっくりと歩いて追いかけ、口角を上げた。
なぜなら、Aの後ろは壁。逃げ場などもうなかったのだから。
レイジ「もう終わりですか？」
A「お願いレイジ...私、今日はもう血を吸われたくないの...」
レイジ「関係ありません...それに貴女のその誘惑するような甘い匂いが悪いのです」
A「ん、レイジっ！」
レイジはAの目線に屈み、抱きしめるように自分の元へ手繰り寄せた。
Aはもう何を言っても吸われる運命なんだと悟り、少し上を見つめ、青く冷たい灯りを見ているしか出来なかった。
目を瞑ると同時に首筋に牙が突き刺さる感覚がきた。
A「ぅ...っ！」
レイジ「んん、はっ...ん...！」
A「っ...うう...」
レイジ「ん...は、...ふ...ッハァ...」
涙を零しては体の力が抜けたようにクタァとする。
レイジはクスッと笑ってAの頬に触れた。
レイジ「そのだらしない顔も充分にそそられますね...」
A「も、ぅ...やめ、て...だれか、たす、け」
レイジ「この口を塞げば、少しは大人しくなってくれますかね」
A「ぇ...？」
レイジはAにキスをした。
そういうことはしないんだろうとレイジに対して思っていたAは、キスをしてきたことが意外で思考が止まってしまった。
レイジ「ん...ちゅ...おや、顔が真っ赤ですよ？」
A「ぁ...」
レイジ「かわいらしいですね...」
レイジはもう一度吸血をした。
今度は喉元の近くを噛む。
当然痛くないわけがなく、Aの声にならない悲鳴が拷問部屋に響く。
レイジはこの状況を楽しんでいるようだった。
レイジ「んっ、は...」
A「...っ...」
Aの意識は朦朧とし、目がチカチカとして貧血状態だ。
最後に、意識が残っている間にレイジに言う言葉を振り絞った。
A「レ、イジ...くすり...わ、わたし、も、う...」
レイジ「！...A！」
Aの力は完全に抜け、目を瞑り眠ってしまった。
レイジは驚いた顔をしたと共に後悔をしていた。
大事な人に、Aに無理をさせてしまったと。
レイジ「...A、すいません...すぐに部屋に連れていきます、少しだけ...待っていてください」
レイジはAを抱えると自室へと急いだ。
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はる猫Blood(プロフ) - あん-an-さん» コメントありがとうございます！これからも、ぼちぼち更新していくのでよろしくお願いします(*^^*) (5月18日 15時) (
レス) id: 9d1498330f (このIDを非表示/違反報告)
あん-an-(プロフ) - 面白くてseason1から一気に見てしまいました！！更新楽しみにしてます！！ (2023年5月6日 7時) (レス) id: 60d24f0aca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる猫Blood | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/RcKHYu2S7c1/
作成日時：2023年3月25日 4時
