有能の書記長は無能になりました【有無組】 (ページ12)

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utside

仕事の合間の休憩に、庭園に行ってみた。
そこにはトン氏が、ひとつの花をじっと見ながらため息を付いていた。

ut「どうしたんトン氏」

tn「大先生？！あ、いや…この花綺麗やなって」

ut「たしかに綺麗やな。……でも、俺こっちの方が好きやわ」

隣に咲いていた、可愛らしい花。

tn「あ、これ名前書いてあるやん」

ut「エリカ…？」

なんか、女の名前見たいやな。

tn「この花の、花言葉ってなんやろな」

花言葉、か。俺はあまり詳しくない。
でもトン氏からその言葉が出てくることは驚いた。

手元にあった携帯で調べる。

ut「……孤独、寂しさ」

………

孤独ねぇ。

まだここに入る前の俺みたいな

でもここに入ってからとは少し違う

tn「なんか…変な事聞いてすまん」

ut「ええんやで。」

そう言って、時計を見た。

もうそろそろ仕事に戻らんとあかんな。

最後にトン氏に言わな

ut「トン氏」

tn「うん？」

ut「この城の西の門を通って、真っ直ぐ行ったら森がある。そこに行ってきてくれないか？」

tn「おん……？ええよ」

ut「行ったらわかるで」

これでいい。
あとはあいつが…