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第69話 ……な人 ページ25

【ノーマンside】



涙を流し続けるAを力の限り抱きしめた。

今までの孤独が少しでも癒されるのならと願って。


けど、君の痛みはきっとこんなものじゃ満たされないよね。

所詮僕の自己満足。


ただ今だけは、君の雨を凌ぐ傘になりたい。




そうやってゆっくり時間だけが流れ、嗚咽が小さくなっていく。

泣き疲れ僕の肩に身を寄せるAの頭を撫でて、僕から話をきりだした。



「……ねぇ、A」

「…………うん」

「これが最後の質問だ」

「…………うん」

「君は────」















────僕らの“計画”をずっと見てたんだろ?















そう言うと、Aの肩がピクッと跳ねた。

……やっぱりね。



「……どうしてそう思うの?」

「んー? それはね……」



「最初に不思議に思ったのは、僕とレイのほっぺを手当てしてくれた時。 あの日トイレから帰ってきたらって言ったけど、Aって確か……“暗所恐怖症”だったよね?」

「ぁ……」

「それなのに暗いハウスの中を明かり1つ持ってないなんて変だろ?」



だから怪しいなって。 と言えば、急に頭を動かすA。

初歩的なミスがバレたことの照れ隠しかな?

擦れる髪の毛が少し擽ったい。



「それにさっき、“エマは足を折られて”って言わなかった? その事実はその場にいた僕ら以外知らないはずなのに、なんでAはエマが足を“折られた”ことを知ってるの?」

「それは…………」

「“見てた”んだよね? 木陰に隠れて」



シスターとの鬼ごっこも逃げ切ったAなら、ママにも僕らにもバレることなく隠れられる。

昔からAは隠れんぼが得意だから。



ここまで言ってやっと顔をあげてくれたAは、潤んだ紫色の瞳で僕を見た。

その小さな口からポツリと出たのは謝罪。



「わ、わたし……ごめんね……ッ、 別に盗み聞きがしたかったわけじゃなくて……その……けど……」

「うん、分かってるよ。 分かってるから」



これ以上泣いてる顔なんて見たくなくて、Aの顔を持ちあげ涙を親指で拭った。


パンパンに腫れた瞼、ぐちゃぐちゃの顔、カサカサの唇。


僕が泣かせた。

全部僕のせいだ。


そんな顔、Aにはしてほしくないよ。



「A……」




君がどうして秘密を知ったのかなんて今はどうでもいい。だから────






「……笑って」

「えっ?」

「僕は君に笑ってほしいんだ。 だから……」





笑って。

大好きな人。

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設定キーワード:約束のネバーランド , 約ネバ , レイ   
作品ジャンル:アニメ
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みしょやす。(プロフ) - 雪奈さん» 雪奈さんコメントありがとうございます! 長らく更新できずにお待たせしてしまいました……。 これからも遅くはなりますが少しずつ更新していきますので変わらずご愛好よろしくお願いします(^∇^) (7月30日 18時) (レス) id: 5dafdcb4c2 (このIDを非表示/違反報告)
雪奈(プロフ) - ほんと、なんでめちゃ気になるところで終わりにするんですか?!← 続き待ってます!! (7月29日 17時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
みしょやす。(プロフ) - 羽鶴さん» はじめまして!コメントありがとうございます! いつもお楽しみいただけてこちらこそ感激です^ ^ レイはレイで一人で溜め込むけど、妹も妹で一人で溜め込む、やっぱり二人は双子といえど兄妹なんですよね… これからもそんな切ない双子を見守ってあげてください(*´-`) (7月3日 14時) (レス) id: 5dafdcb4c2 (このIDを非表示/違反報告)
みしょやす。(プロフ) - カナリアさん» 再びコメントありがとうございます! 神作は嬉しすぎてにやけました( ^ω^ ) 果たして続編行くまでに脱獄できるのか…この先もお楽しみあれ( ´ ▽ ` ) (7月3日 14時) (レス) id: 5dafdcb4c2 (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - はじめまして、羽鶴と申します。更新される度いつも楽しく拝読させて頂いてます…!妹ちゃんの健気さたるや尊い……けれどお兄ちゃんと段々拗れていき、遂に衝突してしまった切なさに何と言葉を表したら良いのか……これからの展開が楽しみです!応援しています! (7月3日 0時) (レス) id: 7e98098305 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧萌-みなも- | 作成日時:2019年5月30日 14時

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