アメジストを守る黒曜石 Ⅱ (ページ12)

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第56話はいじょページ12

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「……は？」

「“取り引き”は今この時をもっておしまい……ってこと」

「え…………」

俺も……クビ？

なんで。

どうして……！！

「ママは俺を使って……あくまで水面下、間接的に穏やかに“あいつら”を制御したいはずだ！！」

「その通りよ」

「俺は上手くやってた！！ママにとって────」

「ええ、常に使える犬だった。だから側に置いていたわ」

「たとえ嘘つきの裏切り者でもね」

ああ……そうだ

「それでも────」

怪しまれようとバレてはいないし、たとえバレていたって問題ないんだ。

俺が“使えれば”いいんだから。

俺を含めて制御できていれば！！

ダメだ……ここで“取り引きを”終わりにされちゃ！！

最後までやらなきゃやらなきゃ……じゃないと“アイツ”が────！！！！

────“Aが────！！”

「確かにあなたに落ち度はない。これは不当解雇よ。私だって残念、想定外。あなたのことは最後まで手放したくなかった」

「だったら────」

「でも仕方がないの、事情が変わったのよ」

「ここからは私1人で制御する」

ママは、懐中時計(発信機)取り出して。

「ごめんねレイ……私がこれからすることを許してね」

ドアの鍵を閉めた。

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…………気づかれた。

“下見”のこと……気づかれた……！！！

「くそっ！」

ヤバイ、どうする、最悪だ！！

シスターを排除？

俺も用済み！？

とにかくここを出なければ……！！！

そこら辺にあるものをドアにぶつけた。

意地でもここからも出るために色々打撃を与えるけど、ドアはビクともしねぇ。

「ふざけんな！！！！」

ここで終わるわけにいかねぇんだ！！

俺は！！！俺は！！！！

「……お兄ちゃん？」