白銀の ページ4
「お兄ちゃん」
「禰豆子」
六太を背負った禰豆子は竈門家自慢の美人長女だ
「六太を寝かしつけてたんだ、大騒ぎするから。お父さんが死んじゃって寂しいのよね、皆お兄ちゃんにくっついてまわるようになった」
六太をあやす禰豆子の顔は母さんにそっくりだからきっと禰豆子も将来、今よりもっと美人の母さんの様な女性になれるだろう
「行ってらっしゃい」
禰豆子と別れて深く積もった雪道を歩く
生活は楽じゃないけど、幸せだな
でも人生には空模様があるからな
虚ろって動いていく
ずっと晴れ続けることはないし
ずっと雪が降り続けることも無い
そして、
ん?、、、この匂いは
「兄さんっ」
「うわぁ、!」
俺の右側の木から勢いよくAが飛び出してきた
「A」
禰豆子の次の妹のAは俺たち家族の中で唯一の銀髪だ。
腰まで伸びたその髪は雪景色と相まってキラキラと輝いている
ニッと八重歯を見せて笑ったAは俺の隣にくっつくようにして歩き始める
「炭、売りに行くんでしょう?」
「ダメだぞ、今日は雪が」
「私なら大丈夫なの兄さんも知ってるでしょ」
そう言ってAは俺の話を遮りながら雪道をふわりふわりと舞うように進む
「早く炭を売りに行こう皆お腹を空かせて待ってる」
「全く、転ばないよう気をつけるんだぞ」
「はぁーい」
Aの言う通り、Aなら俺と同じくらいはやく歩けるし、街へ降りるくらいなら途中の休憩も必要ないだろう
それに今日は何故か嫌な予感がする
Aが着いてきたことに何処か安堵したような
何か大事な忘れ物をしてしまったような
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家族が鬼に殺される前のAのイメージです
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作者名:累 | 作成日時:2019年8月27日 16時